すべての於いて平均以上という「KICHIRI」を検証

大阪出張の際に何度か足を運んで気に入っていた店「KICHIRI」。大阪に限らず、関西圏には比較的店舗数もあるので知っている、あるいは良く行く人も多いだろう。僕はお初天神のお店によく行った。その後帰るにしても、次の店に行くにしてもロケーション的に便利なことがその理由。その「KICHIRI」が東京進出をしていることも知っているし、恵比寿に出店したことも知っていた。前回のミニワークショップの後に、恵比寿駅前の「KICHIRI」に行った時の印象があったので、今回は会社のメンバー4人で行った。
ちょうどメンバーの1人がこの恵比寿店に行ったことがあり、同じ印象を持っていたのでこれをテーマにディスカッションするのも良いかな、と思って企画した。つまり、「どうしてこの店が選択されるのか」を実際に目で見ながら理由を探ろう、という主旨である。
残念ななことに手前側のエリアではなく、奥の若干隔離されたようなエリアだったので初めて訪問したメンバーには不利だったが、仕事以上に仮説が出された(ちなみにこのエリアは男女2人で座るところでしょう・・・)。
「KICHIRI」の特徴としては

  1. 白を基調に木、水、石など自然な素材を組み合わせた店作りをしている
  2. 高級感を持たせながらも、それほど各商品の単価は高くない
  3. 食事をするスペースは基本的に「掘りごたつ」のような構造になっている
  4. 全体的にはオープンなスペース空間なのに、セパレートされている。
  5. どの店舗も駅からのアクセスが比較的便利なところにある

iPhoneで写真に撮ったけど、MapCardを使ったのでちょっと見にくいけど・・・・。
Minami-aoyama, , Japan
写真に写っているところはテーブルのサイズが他のお店に比べて大きく、相手との距離がやや遠い感じになるので取引先(決して接待モードでなく)との会食にも違和感は感じない。また着席位置が低いポジションになるので、天井を高く見せ、空間を広く見せる工夫がされている。
一方、料理の味は画一的ではないものの、「本当に美味しい」ってほどでもない。値段も安くはないけど、高くはない、といった感じ。置いているお酒もそれほど特殊性はない。つまりすべての部分で平均点以上なんだけど、特化した特徴を持たせていないことが特徴になっている。「プチxxx」という感じだ。恐らく何人かで集まった時にどこの店に行こうか、という状態になると最大公約数的に選ばれる感じはある。ただし、強い常連が出来にくい。もしかしたら、常連は店のイメージを硬直化させる危険性もあるので敢えてすべてに於いて平均点以上の形を作ったのかも知れない(と僕らは仮説を立てた)。3年後、どうなっているか、というのが僕らの楽しみとしてディスカッションを終了。

株式会社きちり