2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

このひと言は秀逸「人間、もう必要とされなくなった場所に居てはいけないんだよ。」 『勝ち逃げの女王: 君たちに明日はない4』 垣根涼介

"勝ち逃げの女王: 君たちに明日はない4" (垣根 涼介) 「君たちに明日はない」シリーズ最新刊は過去最高の出来だ。休養明け最初の作品である前作「張り込み姫」も満足度は高かったけど、この「勝ち逃げの女王」は著者の垣根涼介氏の「思い」がストレートに出…

せめてタイトルが違ったらまた違う印象だったかも知れない 『悪意』 東野圭吾

"悪意 (講談社文庫)" (東野 圭吾) 「xxxの記録」と書かれていると、見ただけでなんとなくそこに書かれている内容は「事実」である、そう思ってしまうことが多いのは僕に限った話ではないだろう。単に文章ではなく、その文章を「記録」という形式で書かれたも…

制約条件を利用したGTDのワークショップをやったよ at PAX Coworking

3月からお世話になっている経堂のPAX Coworkingにて2回目のGTDワークショップを開催しました。前回は平日の夜(4/26)だったので、「なかなか平日には参加できない」との声もあり、再度週末バージョンを行った次第。当然だけど、前回のワークショップのフィ…

明日からつかえるは伊達じゃない 『明日からつかえるシンプル統計学』 柏木 吉基

"明日からつかえるシンプル統計学 〜身近な事例でするする身につく最低限の知識とコツ (現場の統計学)" (柏木 吉基) 「統計」という響きは多くの人の顔を曇らせ、その一部の人からはかなり強い拒絶反応すら受けることがある。大学の時の統計学の授業でも多く…

オーディオブックはラジオドラマになるか 『池袋ウエストゲートパーク』で試してみた

小学生の頃、AMラジオで聞いた「ラジオドラマ」が今でも印象に残ってる。当然ながら映像がないので、声優さんのセリフの言い回し、語り手の口調、そして効果音を聞きながら頭の中にそのシーンをイメージした。放送波の多チャンネル化やDVDやブルーレイなど…

毒性が強いのでお気を付けて! 『電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。』 日垣隆

"電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。" (日垣 隆) 先にお知らせしておきますね。この本は毒性が強いので耐性がない人にはおすすめしません。どんな耐性が必要かというと、 書かれている内容を自分で吟味して情報の取捨選択が自分でで…

かっこよくBARで飲みたい、って人は読まない方がいい 『スタア・バーへ、ようこそ』 岸久

"スタア・バーへ、ようこそ (文春文庫PLUS)" (岸 久) 僕の中では「BAR」という響きには特別なものを感じる。思春期に片岡義男の小説やエッセイにいかれていたからかも知れない。そのせいか、BARと呼ばれる場所には学生の頃から足を運んでいるのでかれこれ四…

ちょっと風変わりな写真展を見る 『Another World』 映像作家 宮崎淳の写真展

夜は東北沢の「現代HEIGHTS」で開催されている宮崎さんの写真展にお邪魔した。普段の姿は地元の飲み屋でご一緒し、その時には仕事の話はほとんどなく、おっさん二人が他愛もない話で盛り上がっている、そんな風景。なので、じっくりと宮崎さんの作品を見ら…