今度はテクニック集『最速で最高に魅せるPowerPointプロフェッショナルテクニック』 望月正吾

 

僕の場合、仕事でMacに向かっている時間の多くはPowerPointを立ち上げて作業をしている。提案書や企画書であったり、プロジェクトの報告書であったりと、今やPowerPointはプレゼンテーションツールというよりも流通ドキュメントのフォーマットかも知れない。そう考えると、この作業が"ミスなく短時間"で使いこなせれば仕事の効率はアップするわけである。まあ、長年この作業を繰り返しているので作業スピードは速い方だと思うし、自分で作った図版などは汎用化してテンプレートとして保存したりしてかなり効率的に作業していると自負していた。なぜ過去形かと言えば、この望月さんの二冊目『最速で最高に魅せるPowerPointプロフェッショナルテクニック』を読んで、「仕方がないと思ってやっていた作業がほんの僅かな工夫で見違えるほど効率が上がる」ことに気付いてしまったから。まさに「目から鱗が落ちる」とはこのことですな。「仕事でパワポ使いこなしている」と思っている方は是非読んで実践した方がいいですよ。多分、パワポ初級の人よりも中級以上の人の方が感動すると思います。

では、早速、望月さんの新作を紹介しましょう。

中身はこんな感じ

本作はタイトルにも入っているPowerPointのテクニック集という位置付け。

前作が概論だとすると、今回はその一部の手段を上手にまとめたもの、と言い換えることができる。そして、「美しく仕上げる」という大前提が根底に流れているので、このテクニックを習得した暁には「速く、そして美しいPowerPointのファイル」を仕上げることができるようになります。

chibizo0204.hatenadiary.com

 

そう言えば、昔のCMで「人形は顔が命」というコピーが使われていましたが、「プレゼン資料は見た目が命」というのはビジネスマンにとって周知の事実でしょう。

 

この本は5章から構成されていて、

  • 第1章 作業前の準備で使いやすさに差をつける
  • 第2章 作業を高速化し、最小限にするテクニック
  • 第3章 美しいデザインを効率的に手に入れる
  • 第4章 画面切り替え、アニメーション、BGMを効果的に使う
  • 第5章 アウトプットと配布でやり直しにならない

とそれぞれの章には2~8つのテクニックが盛り込まれている。特に第3章に8つのテクニックが展開されているのはなんとも望月さんらしい。
読み方としては前から順番に読んでいって、アニメーションやBGMは普段使わないよ、という人は読み飛ばして先に進んだ方がいい。この辺は必要になった時に再度手に取って読んでみれば直ぐにキャッチアップできるはず。

これは知らなかった....

僕にとって特に印象的だったテクニックを一つ紹介しておこう。

第3章の5つ目に「写真の加工にできるだけ時間をかけないようにする」というテクニックが紹介されている。僕も資料にキャプチャした画面などを入れることが頻繁に発生するが、多くの場合、縦横比が違うので並べる時に結構苦労する。苦労するというよりは、時間が掛かる。暫定のサイズに修正した後にすべての画像を並べてから再度修正しているが、望月さんアプローチだと先に画像を配置する予定のサイズの図形を置き、そこを画像で塗りつぶすという考え方。ここを読んだ時に正直「えっえ〜」って思った。と同時に、「ああIllustratorで画像を配置する時のやり方か」と。試しに一緒に仕事をしているメンバーに「普段からPowerPointで資料を作ってるけど、このやり方って知ってた?」って実演してみたら、「えっえ〜」って反応でした。う〜ん、文字だけだと上手く伝わらないよねえ.....気になった方は買って読んでみてください。丁寧に解説されていますから(笑)

 

と、仕事でPowerPointをよく使っている方、作業時間を短くして余った時間をもっと有意義に使いませんか?