勉強になるし、よくまとまってる 『カリスマ編集者の「読む技術」』 川辺秀美


"カリスマ編集者の「読む技術」 (新書y)" (川辺 秀美)


今年のセルフプロジェクト『上手な文章を書けるようになりたい!』を実現するために一環として読んでみた。この本は最近の中身の薄い(1冊を3冊に薄めたような)内容と違い、非常に面白かった。一つ一つの意見もそうだけど、全体の俯瞰してみてもブレがなく、構成という見方をしてもレベルの高い作品だと思う。以下に、気になったポイントを。


 



本を読むことは、大変難しく高度な技術である。


このことが全体のテーマなんだけど、『文章』や『文脈』と置き換えた方が分かりやすいかも知れない。


 



文書情報を「事実(ファクト)」と「意見(オピニオン)」に分ける。受け皿となる「自分軸」というものがない限り、その溜め込んだ情報は永遠に無駄になります。


文章の読み方なんだけど、方法論だけではなく、「自分軸」を構築するのためには経験が必要。


 



自分の思考を整理する→習慣化する→行動する

自分の思考を整理する


自分の好き・嫌いを整理したり、自分軸を設定したり、何のための情報を取るのかを決めたり、何を中心に読むのかを徹底的に問うこと。


習慣化する


日常の中にいかに読書の時間を組み込み、それを持続させていくのかといったことの工夫


行動する


読む当初からアウトプットを前提に読書をし、それを日常に適用してみること


これは文章を「読む」、「書く」ということに限らない。たまたま僕はこうしてブログを書いているけど、自然とこのサイクルになっているのかも知れない。


 


内容とは関係ないけど、僕の中で刺さった一文はこれ。僕も中学・高校は片岡義男一色で本棚がある部分が赤一色になることをニンマリと見ていました(当時の角川文庫の片岡義男作品は背表紙が『赤』だった)。



最初に自腹で買った本は、赤川次郎さんの「三毛猫ホームズの推理」と片岡義男さんの「缶ビールのロマンス」でした。


 


「図表の意味」のところは完全に意識が違っていたし、自分自身でも言葉の置き換えをしていた。これから気をつけよう。だけど、読み手も同じ次元の人じゃないと伝わらないかな・・・。


 


最後にこれは残しておこう。



「文章はわかりやすいほうが良い」という幻想がありますが、わかりやすいから良いのではなく、「わかりやすく正確にまとめているのが良い」のです。


はい、その通りですね。一番注意しなければいけないポイントです。僕自身のために。