特別な記憶 「在日魂」 金村義明

在日魂 (講談社文庫)

在日魂 (講談社文庫)

この本、実はまだ読んでいないんです。正確にはまえがきだけ読みました。
今でも金村が四番、ピッチャーで甲子園を優勝した報徳学園の記憶は痛烈に残っている。ちょうど僕が中三の夏で、塾の夏期講習の合間に甲子園の試合を聴いていた(そう、当時はラジオを持っていた気がする)。それに卒業アルバムにも報徳学園が優勝した時の写真が載っている。このアルバムもきっと実家を探せば出てくると思うけど。
僕が中三の時はいろいろなことがあって、夏の甲子園をやっている頃はもちろん夏休みだったんだけど、学校の校舎は無かったんだよね。5月に火事で全焼してしまった、という滅多にお目にかかれない事件に遭遇した。当時でも古いほうに属する校舎で、木造でもあったので、本当にきれいに全焼で無くなった。それは土曜日の夜中の事件で、翌日は全国模試が予定されていたので、日曜日の朝に登校したらその状態だった(本当にのんきだった)。当時、生徒会長をしていたので市内の他の学校から義援金などをもらい、何となく妙な気持ちで受け取ったことも今でも覚えている。まあ、そんな年だったので、報徳学園と金村には特に記憶に残っている。TVで見ていても、強さの意味が違った。「負けるはずがない」という自信と若者らしい必死さとは違う「根性」が溢れていた。金村の場合、顔は高校生の時でも強面だったけど、本当にエースで四番、というみんなの憧れの対象だった気がする。僕の中では、ピッチャーとしても凄かったので、近鉄に入ってからバッティング中心になったのはすごく違和感があった。たまにプロ野球ニュースとかで近鉄の試合を見ると金村は報徳の時と同じマインドでピッチャーと対峙していた。何だろう、身体からにじみ出る「気合」が違うんだよね。金村のような「憧れ」(スポーツ選手として)が生まれるような人たちが多く出てくれば、野球もまた違って見えるんだろうな。「昭和」と言われようが、金村のような選手には本気で応援したくなる。
今度は本について書かなくちゃ。