「時の渚」 笹本稜平
- 作者: 笹本稜平
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/04/07
- メディア: 文庫
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違った角度で見ると、どの登場人物もあまりキャラクターを印象付ける描写が少ない。それぞれの登場人物の過去の事実を紐解く描写はあるものの、会話で印象付ける部分は少ない気がする。だからか、淡泊な感じで時間が流れていく。作者が立教出身だからか、逃走する犯人が立教のキャンパスに逃げ込む。タッカーホールなど立教出身の人には馴染みがある名前とレイアウトが想像つくと思うが、そうでない大半の人はイメージしにくいだろうな、と感じた。僕の場合、何度か立教のキャンパスには行ったことがあるのでイメージはついたけど・・・・。そう言えば、伊藤さんと日本推理作家協会60周年イベントに行った時に伊藤さんから言われた話はこれなのかな・・・・とふと思った。良い作品です。