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ちょっとのミスが大きな失敗に繋がる可能性 ある出版社のセールスプロモーション

Thing


電子書籍が話題に上らない日がない今日この頃、リアルな本のプロモーションでこんな『手があったか』という話題を。それも書店ではなく、出版社主導のプロモーション。これはマーケティングじゃなくて、セールスね。


出版社はフォレスト出版。ちょうど1年前にピンクのカバーの新書をリリースし、リアルな本とWebを活用した戦略を始めた。本の購入者は出版社のサイトでメールアドレスを登録すると著者の音声ファイルをダウンロードできる、という仕掛け。この音声ファイルもなかなかよくできていて、僕もちょっと感動してブログにも書いたんだよね(あ、去年の誕生日の日だ)。当然、出版社には僕のメールアドレスがあるから、定期的に新刊の案内などがメルマガの形で届くようになる。あんまりうるさいメルマガだと配信停止にしちゃうんだけど、そもそも出版社からのものなので頻度はそれほどでもなく、情報としては欲しい部類に入るので届けば目を通すようにしていた。昨日届いたメールは更に踏み込んでいて、今月リリースされた新刊のセールスプロモーションメール。でも、出版社が直販するわけではなく、Amazonに送客してクローズする、という形式。それも、時間制限ありで。メールのその箇所はこんな感じ。



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このフォレスト出版が出している新書はビジネス系、自己啓発系なのでAmazonとの親和性も高いと思われ(=よく利用している人が多い)、またiPhone/iPadなどのガジェットやGTDライフハックなどの話題にも敏感な人が多いように思っている。そういう人たちであれば、新書に含まれていないプラスアルファのものがインセンティブになる可能性も高いだろう、というのは想像しやすく、僕も敢えてその仕掛けに乗ってみた。


その場でAmazonに注文を入れ、Amazonからの届くメールの注文番号を出版社に伝えるという流れ。図に書くとこんな具合になる。


フォレスト出版_プロモーション


 


即、受付完了のメールが届き(おそらく手動)、音声ファイルなどの用意ができたら再度メールが届くと書かれている。


 


と、ここまでは感心した部分で、ゲリラ戦略ではあるが、自社でECサイトを持たずにセールスに結びつける賢い方法だと思う。


が、ここで終わりでは無かった。


今日の朝10時には僕の手元にAmazonから注文した本が届き、ほぼほぼ読み終わるぐらいのタイミング(午後ね)に『残り10時間』というメールが届いた。つまり注文して『買ったよ』って連絡を入れたアドレスをパージせず、多分、昨日と一緒のアドレスに同報しているんでしょう。


過去にCRMの仕組みのプロジェクトをいくつもやってきた身としては『あり得ない』事象だし、まず一番神経を使う部分が抜け落ちているな、という印象。こういったセールスプロモーションメールに反応する人はその会社やサービスに対してメンターな立場なので、コミュニケーションを失敗すると真逆に反応してしまう可能性がある。そのため、メールを同報などで送信する場合、二重に送ってしまうことよりもパージリストを確実にパージできているかの確認が最優先される。


 


せっかく良いアプローチだったのに、ちょっと残念。目の前に見えるのはメールアドレスの件数や注文件数かも知れないけど、その先にいるのは『人』であり、『感情』が購買行動をすることを見失うと高い代償を払うことになる。もしかしたら、一冊の本の売上は得られるかも知れないけど、未来に得られる予定だったもっと大きな売上をリセットしてしまう。


反対側(相手側)の目線を常に意識しないといけないね。


 


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