母校の文化祭にて 第31回増穂祭


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今日は高校の文化祭ということで約1ヶ月振りに来校。自宅から電車で来たんだけど、2時間以上掛かってしまった。まあ、都心を抜けてくるわけでから仕方がないんだけどね。


 


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毎年、高校の文化祭ではささやかながらも同窓会主催の出展を続けていて、少ないけど同窓生が立ち寄れる場の一つにはなっている。今年は例年実施している過去の卒業アルバムの展示を今年は行わず、昨年作成した30周年記念誌を同窓生向けに販売する場にしたことと過去のビデオの一部を編集したものを流していた。30周年記念誌は会報誌に案内しただけなのに、10名以上の方が寄ってくれて、更にみんな申込書もちゃんと持ってくれてお求めいただきました(感謝!)。


 


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今時の母校の文化祭は僕らが在校して時とは全然違う位置付けになっていて、受験を考えている父兄と本人が一緒に学校を見る機会として利用されている。学校説明会なども数多く実施しているようだけど、作られた機会ではなく、イベントを通して学校の中の雰囲気や施設をくまなくチェックできるものとしては「文化祭」というイベントはちょうどいい機会なのだろう。特に中高一貫になっているため、対象のお子さんは小学生だから父兄の方と一緒というにも頷ける。


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僕らの時には今のように中学校もないし、ましてや男子校だったこともあって文化祭の時にはほぼ女子校化していた。近くの女子校の生徒や他校の生徒も多く来校してくれて、『非日常』の2日間だった思い出の方が強い。PTAの参加も今ほど多くなく、主人公はあくまで生徒だったのに・・・とちょっとだけ寂しい気持ちになる。


 


例年、同窓会の出展は図書室の一部を借りて実施しているんだけど、ここの図書室はかなり面白い。学校らしい部分と学校らしくない部分が融合している。巷で話題になっている小説(決してベストセラーではなく)はほぼカバーしているだけではなく、数学や科学の取っ掛かりとしての本も充実している。僕が最近読んだ本や読みたいと思ってピックアップしている本もかなりあった。今の僕だったらかなりの頻度で立ち寄るだろうな。


一方では中学生や高校生が読んで理解しにくいものも数多くある。内容が難しいのではなく、社会での経験値がそれなりに必要なのである。限られた経験で楽しめる部分もあるけど、十分には楽しめないので内心、10年後とかにもう一度読んで欲しいな、と思っていたりする。でも、こういう環境が提供されていることは生徒にとって幸せだと思う(本人たちはそう思っているかは分からないけど)。


 


母校に足を運べば校長をはじめ恩師と話ができ、また先輩で現在は母校の先生をしている方とも話ができる。そういう先輩とは他の先生とは違う立場で仕事をしている、という僕らにしか分からない話題で盛り上がる。卒業生だからやりやすい部分とは裏腹にやりにくい部分が同居している。でもイベントに参加し、会話を重ねていくことも歴史を積み上げる一部になっている気がする。高校を卒業して四半世紀以上経つのに訪ねていける恩師や先輩がいることは貴重なこと。そんな文化が引き継がれるといいな、と母校を訪れる度に思う。