これってシンクロニシティ?

ナガオカケンメイの考え


この間のブログの中には書かなかった部分(書き忘れたわけではなく)を。


筆者の川辺秀美さんは『本が呼びかける』という表現をしていたけど、僕にはよく分かる。というか、そういう『知らせ』を得るために書店に度々行くのかも知れない。だから、書店に寄って『何も感じなかった』ので何も購入しないで帰る、ことはしょっちゅうである。


 


跡部さんの本を読んでいる時に付箋を付け、Evernoteに書いた部分で『ナガオカケンメイ』というキーワードがある。昨年のいつだったかの雑誌『Mac Fan』のインタビューに出ていてちょっと気になっていたデザイナー。理由はよく分からないけど、ナガオカケンメイさんのスナップ写真から醸し出される雰囲気にきっと何かを感じたのだろう。でも、その時も、それからも特に調べることもなく、時間だけが過ぎていっただけだった。次の接点は今回の跡部さんの本。一箇所にしか出てこないんだけど、この『ナガオカケンメイ』という文字に突然に焦点があって、ほぼ無意識に付箋をしていた。


 


そんなタイミングで書店に寄ったら、目の前にナガオカケンメイさんの文庫があって、中身も見ずにそのままレジに直行した。だから、どんな内容が書いてあるのかも分からなかったし、内容がどうあれ、きっと何かの意味があるのだろう、ぐらいの気持ちでいた。実際に読み出してみると、これがすごい。付箋を貼りながら読んでいたらこんな状態になった。本のレビューに関しては別の機会にすることにして、気になった一部分を紹介しよう。


 



2003-10-09 おいしい料理のためには、すべてがおいしそうでなければいけない。掃除もコックも。味だけではダメです。


「おいしい」って何でしょう。「うれしい」でもいいです。最近、それをよく考えます。


(中略)


「おいしい」には3つの最低限の要素が必要です。


ひとつは「料理」そのもの。ひとつはおいしそうな「場所」。最後はおいしそうな「人」から作られる。


 


この話を読んだ瞬間に今まで小骨が引っかかった感じだった気持ちが一瞬で晴れた気分だった。結構、僕は外で食べることが多いので、場所、料理の種類、値段を問わず、よく行くようになるお店とそうでないお店がはっきりと分かれる。味が全然ダメだったり、場所が僕の生活圏から外れていればそうなるのは仕方がないけど、味もそれなりにおいしく、僕の生活圏に入っているにもかかわらず2度目がないお店が結構ある。自分の中でも明確な理由がなく、何となく身体もそちらに行こうとしないし、候補に残ったとしても選択することがない。というような、自分のことなのにずっと気持ち悪い状態が続いていた。


今回の出会いでこの問題を解決した。たくさん付箋を付けたから、レビューを書くのが大変そう。でもこんな本に出会うことはそう滅多にないので、感謝しなくちゃね。