タバコのサンプリング戦略、今回は『LARK』


仕事で東新橋のイタリア街に行った。一角だけちょっと雰囲気が違うこの場所でタバコを吸うのは一苦労。と思いきや、酒屋さんでタバコを扱っているところに灰皿とベンチがあり、ちょっと休憩してしまった。そこで『LARK』のサンプリングをしているお姉さんがいて、『LARK』の新商品ブラックラベルをいただいた。サンプリングという手法は古典的で、タバコに関して言えば随分と昔から実施している。最近はTVCMも自主規制なのか控え目、また世の中的には禁煙の潮流なので、市場環境としては最悪だろう。そのせいか、現喫煙者のブランドスイッチに軸足を置いている気がする。以前にこのブログで紹介した『KENT』も同様である。


今では限られた場所でしか喫煙が許されない状況なので、喫煙可能な場所で張っていてサンプリングするのは効率的だろう。また喫煙時には数分間という「時間がない」と言い訳できない時間もサンプリングする側にはしやすいはずである。

今回のサンプリングではこんな4本入りのパッケージをもらった。実際に購入するとロゴ入りのライターもくれる、という豪華仕様。


LARK1


 

考えてみるとTVCMに比べればコストはかなり抑えられるものの、投資対効果が見合うのかどうか不思議である。少なくとも僕のケースで言えば、ほぼブランドスイッチしていない。一時期違う銘柄を吸っていた時期も少々あるものの、今まで一貫して同じ銘柄を吸い続けている。お店でお酒を飲む場合は1杯ずつ銘柄を変えることは可能だが、タバコの銘柄を変更するのはユーザにとって結構高いスイッチングコストのような気がする。それぞれのタバコの味そのものが微妙なものなので、その微妙なものをアジャストするのは予想以上に難しい気がする。だからこそ、最近の外国タバコはバリエーションが異常とも思えるぐらい多い。

 

話は変わって、サンプリングしているお姉さんのレベルだけど予め用意された台本を読んでいるだけで、録音されたテープの声を聞いているのと何ら変わらない状態だった。彼女がどうのこうの、というよりも、それでプロモーションしようとしているメーカや代理店に疑問を持つ。どうせコストを掛けるならば、相手に伝わる設計をすべきだろう。実際、レッドブルはその辺徹底していた。


サンプリング・プロモーション 「Red Bull」いただきました 2009-08-06


サンプリング用のパッケージは結構コストを掛けていた。


LARK2


実際の味だけど、『LARK』を全く感じない味だった。どういう人が吸うのか、まるで雲を掴むような味、と表現できそうな・・・。