それぞれの思いを込めて 全英オープン

今回は特にTV中継なども見ていなかったけれど、この週末は全英オープンが行われていたんですよね。一生懸命ゴルフをしていた時にはメジャー大会なども目を擦りながら見ていたものですが、今は終わってからコラムを読むぐらいの立ち位置でいます。初日の結果が出た時には石川遼選手がタイガー・ウッズと一緒のパーティで回り、タイガーを上回る成績で盛り上がっていた。が、翌日は波に乗れずに予選通過ならず、という結果だった。メディアはいろいろな憶測を含めてニュースとして情報を流すが、本当の気持ちは本人にしか分からないだろう。だって、自分のために勝負しているわけだし。ちなみに石川遼選手がアマチュア時代に練習していた練習場が実家のそばにあり、僕も実家に住んでいた時にはよくその練習場に行っていました。僕の場合には、気持ちはバッティングセンターでバットを振るような感じでしたが。
2000-2001年ぐらいが今までで一番、コースでプレーしていた時期で、海外出張の時にもゴルフをしていた。サンノゼでプレーした時にはボールが良く飛ぶので(空気が乾燥しているので、よく飛ぶ)520yを2オンすることもあった。でも、グリーンは日本のコースよりも高速グリーンなので、パットは多くなる。そのお陰で帰りにはパターを買って帰ったこともある(そのパターも飛行機に持ち込めたんですよね)。サンノゼでプレーした時に思ったのは、プレーフィーが安いので練習場でいろいろ考えるよりも実際にプレーを通して学べる環境である、ということはプロを目指す人には大きな環境の違いだ、ということ。それとペースが速いので、短時間で18ホールを回れ、同じ時間を考えるとプレーできる絶対的な数が違ってくる。当然、ランチに1時間かける、なんてことはない。ハーフでクラブハウスに戻ってきたら、ドリンクとサンドウィッチなどをカートに乗せて、すぐに出発する。ゴルフをしに来たのであって、話をしに来たのではない、ということが明確。
今回の大会ではトム・ワトソンが最終日の18番でパーパットをはずさなければ、最年長の優勝者という記録が生まれるチャンスでもあった。もし入れていたら、142年振りの記録更新という歴史的な一瞬でもあったわけである。しかし、これは「タラ・レバ」で、現実はプレーオフで惜しくもトムはその記録を逃す。石川遼選手もトム・ワトソンもプロだからこその悔しさもあるだろうが、全英で全力を尽くせたことには満足しているのではないだろうか。満足は語弊があるかも知れないが、楽しめたのではないだろうか。米国のコースのように作られたコースでのプレーでは敵がコースであったり、他のプレイヤーだったりするが、全英の場合には自然との勝負なので、もし悔しさがあるとすれば自分に対してで基本的には楽しめるかどうかの方が重要に思う。僕はこの全英オープンを「The Open Championship」と呼び、Golfという言葉も入らない名称を続けていることへの理解である。