「ブルータワー」 石田衣良

ブルータワー (徳間文庫)

ブルータワー (徳間文庫)

石田衣良のSF、「なかなか良いじゃない」が最初の感想。舞台は新宿、現代と200年後を精神だけがテレポーテーション(懐かしい言葉)し、現代の主人公が未来の自分たちを救う。大枠はありきたりだが、石田衣良の手に掛かると輝きが与えられ、あっという間に最終ページを迎える。IWGP以外も石田作品はほとんど読んでいるが、どれを取っても話の流れが軽快である(決して軽薄ではなく)。結末がハッピーエンドでなくても、読み終わった後が清々しい気持ちになれる希有な作家である。後書きを読むと難産だったようであるが、結構、SFもいけそうである。子供の頃には平井和正の「幻魔大戦」とかもあったのに、今はSFというジャンルも死語に近いような・・・・。

今日はもう一つ。
ゴメンナサイ、この作品は三分の一程度で挫折しました。話は単調で、作品として何が良いのか私には理解できません。きっとこの作家さんの作品は二度と手に取ることは無いでしょう。

古道具 中野商店

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