mixbeatの『コンセンサスゲーム』を会社の新人研修に応用


かつてmixbeatで実施した『コンセンサスゲーム』mixbeat改を少しアレンジして会社の新人研修に応用して実施してみた。元々、mixbeatで『コンセンサスゲーム』を行った時にも会社の研修に利用できるだろう、という印象を持っていたので実際に試せる良い機会だった。


お題としては過去に実施した


  1. 『一人当たりのアルコール消費量が多い都道府県は?』

  2. 『住んでみたい路線は?』


の2問を2つのチームに分けて、それぞれにやってもらった。1.の都道府県は参加者10名のそれぞれの出身都道府県をピックアップし、2.ではディスカッション時間の前にそれぞれの路線の把握をする時間を設けた。


今回の研修では新入社員だけではなく、比較的若手の先輩社員にも参加してもらっての混合チームを構成し、先輩/後輩関係なく、ディスカッションに参加してもらうように案内した。チーム分け部分では簡易ハーマンモデルでチェックした事前情報を元に、両チームのクセがほぼ同じようになるようにアレンジしてみた。mixbeatで実施したものとの違いは振り返り部分で実際のビデオ映像を利用しての省略した部分である。


 


実際に会社内の研修に利用してみて思ったのは、


  • 会社内で実施した場合(特に社歴の違いや組織上の立場が違うメンバーが含まれている場合)は、フラットな立場で臨んでもらっても組織上の位置関係の影響を受けやすい

  • 会社内で普段から声が大きい人の意見に引きずられる傾向がある


という部分が若干ではあるが出てしまうということ。また敢えてリーダー設定をせずに実施させ、自然発生的なリーダーによるコンセンサスを期待したがなかなか難しい部分があるように思えた。この部分は主催側で指名方式によるリーダーを定め、リーダールールを徹底することで回避できるかも知れない。ここで言うリーダールールとは、リーダー役がファシリテートしてしまってはコンセンサスゲームの意味が無くなってしまうので、あくまでも意見の取りまとめに徹してもらうようなことを想定している。


 


ちょっと残念だったのはホワイトボードを用意して自由に使ってもらおうと思ったんだけど、あまり有効的に利用できていなかった。メンバーの意見のベクトルを共通化するにはホワイトボードでも大きな紙に書き出すでも、意見を同じ土俵に乗せてあげるのが便利なのにそこまで気が回らなかったようだ。こう考えると、会社という組織が存在する中で『コンセンサスゲーム』などを実施する場合、


  • ゲーム前に組織の枠を取り除く別の時間(初対面メンバーのアイスブレーキングのような)が必要

  • 大きな紙やホワイトボードの利用などツールの利用が自然とできるような別の作業を先に行い、効率的にメインのゲームができるようにする


など考慮が必要な気がする。


 


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