リーダーシップスキルを養うには 『経営者になる経営者を育てる』 菅野寛


"経営者になる 経営者を育てる" (菅野 寛)


この本は会社のマネージャ向け読書会の時に読んだ一冊だったけどリーダーシップスキルに関して非常によくまとまっていた。特にマインドいうか、ソフト的な部分を体系的にまとめられた本はほとんど見かけないので、その分野に於いては中心的な位置付けの本ではないだろうか。特に経営者でなくとも、チームのリーダやプロジェクトのマネージャを担当している人にはきっと役に立つ内容に感じる。

 

著者の菅野氏は経営者に必要なスキルとしてロジカルな科学的スキルの他にアート系スキルが必要だと説く。アート系スキルとは


  1. 強烈な意志

  2. 勇気

  3. インサイト

  4. しつこさ

  5. ソフトな統率力

の5つを掲げ、自分自身に当てはめてみると『インサイト』はそこそこ、『しつこさ』は著しく欠けていると判断している。まだユニークな経営者の言葉を引用しているところも親しみやすさや分かりやすさに繋がっていると思う。例えば、ユニクロの柳井氏の言葉として、


僕は経営者になる前は、単なる商売人だった。単なる商売人とは、単に好きな売り買いをやっている人間。でも、会社の規模が大きくなると、自分のやりたいことをやっているという範囲ではすまされない責任が出てくる。会社をつぶさないという責任。そのためには商売ではなく、経営をやらないといけない、と気がついたんです。そのわかりやすい意味合いが上場です。上場会社というのは、商売人ではなく、経営者がいる会社でないといけない。上場会社は社会的に認められ、社会的責任を全うしないといけない

ユニ・チャームの高原氏は、


ダーウィンの進化論によれば、この世で最後まで生き残る生物は、最も強い生物ではない。最も賢い生物でもない。変化し続ける生物だけが生き残れるんです。これは企業にもそのまま当てはまります

インサイトはなかなか難しいスキルの一つであるが、そのインサイトを養うポイントが記載されていたので書き記しておこう。


  1. わけがわからなくなったら、一歩引いて本質を見るクセをつける

  2. 「二極性」で発想するクセをつける

  3. 自分が「何にハマっているか」を客観視するクセをつける

  4. 定石は必ず壊して進化させるクセをつける

  5. 他人の頭を使うクセをつける

なんとなくmixbeatでもうまく紹介できたらいいかな、と。