「全思考」 北野武
- 作者: 北野武
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2009/04
- メディア: 文庫
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全体は次の5つの章に分かれていて、そのぞれのテーマに合わせて武さんの哲学が話として展開されている。
- 生死の問題
- 教育の問題
- 関係の問題
- 作法の問題
- 映画の問題
本当に不思議なのは文章を読んでいて、まるで武さんが話しているような錯覚になること。それだけ文章がうまいということだと思う。中身的には賛否両論あると思う。僕自身も「あれ?」というか、反対意見の部分もある。もし本人と直接話ができたら、反対意見も素直に聞いてくれると感じている。つまり考え方としての反対は同じ土俵で戦うのだから認めるけど、「戦わない」あるいは「違う土俵で話をする」という人は相手にしない、という空気をすごく感じる。
全5章の中でも、「教育」、「関係」、「作法」の3つは多くの人に読んでもらいたい。きっと反対意見や否定する人も多いと思う。それでいいと思う。「思っても、意見を言わない」ことが最悪の回答。それと各章の最初にクマさんの文章があるんだけど、これが本当に感動する。ビジネス本をたくさん読んでテクニックを磨くよりも、心を磨く方が先だよね。そう思った人はご一読を。