「明日の広告」 佐藤尚之

佐藤さんの考え方には半分「Yes」で、半分「No」です。
「Yes」の部分は
・消費者の事を中心に考える
広告を中心に考えると新しい技術や機能、価格といったプロダクトアウト的なものが多い気がする。確かに差がない分野の製品(今で言えば、コンパクトデジカメのような)では広告で差別化するのは厳しいかも知れないが、本当に各社フルラインナップが必要なのだろうか。お互いにOEMしながらラインナップを作ることはないと思うのは私だけでしょうか。

「No」の部分は、
・消費者は以前と比較すると変わった
基本的には変わってなくて、正しい情報を入手して自分自身にフィットしたものを手に入れたい、だけだと思う。変わったのは環境だけで、広告という視点で見ればTVやラジオといった電波系、新聞や雑誌といった紙系、ネオンや看板といった野外系にネット系が加わり、携帯電話のような新しい端末が登場した。購入経路も欲しいものを買う時には店に行く必要があったが、ネットをインフラに通販が拡大した。そこには物流会社の努力によってオーダー〜手に入るまでの時間の短縮が消費者のメリットになり、拡大の一因になっていると思う。

クチコミに関しては以前書いた河野さんの方が私には自然だ。クチコミの威力は認めるが、大前提は提供される製品やサービスがまずしっかりしていることだと思う。力業でクチコミが出来たとしても、その製品やサービスが期待以上でなければマイナスのクチコミになる。
宣伝・広告という線引きではそこまで考える必要は無いのかも知れないが、その目的は最終的に製品やサービスを提供し、利益を上げることで、そう考えると私の中では「河野さんに一票」。