「シンクロニシティ」 ジョセフ・ジャウォースキー

シンクロニシティ 未来をつくるリーダーシップ

シンクロニシティ 未来をつくるリーダーシップ

タイトルである「シンクロニシティ」はここ暫く興味を持っているテーマである。日本語では「共時性」と訳されるが、平たく言えば「意味のある偶然」というニュアンスになる。元々、心理学者のユングが提唱した概念であるが、この本の興味深いところは心理学的な「シンクロニシティ」を展開しているのではなく、シンクロニシティ的な経験にて得たリーダーシップ論を展開している点である。中でも、サーバント・リーダーシップ(Servant Leadership)という考え方は非常に興味深いテーマである。従来の「リーダーシップ」の概念では決断や統率という言葉をイメージするが、「サーバント・リーダーシップ」では『意識を共有化するためには・・・』という点にフォーカスされる。
私自身、本書に出てくる「泡箱」は、先日国立科学博物館で「霧箱」を見ていなかったら全くイメージ出来なかっただろう。この言葉を見た瞬間に「これぞまさしくシンクロニシティ」と感じてしまった。