『中む食堂』のキャンドルナイト


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『見せたいところだけを見せる』通常の照明ではなく、キャンドルライトを使った時の効果である。最近お世話になっている『中む食堂』のイベント「キャンドルナイト」で思ったこと。


 


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『中む食堂』は僕の地元で美味しい料理(ほぼ沖縄モード)と泡盛(他のお酒もあるけど)が堪能できるお店。お酒を飲みたい人、食事をしたい人、1人、2人、グループとどんなパターンでも吸収できる不思議な魅力がある。今日は『中む食堂』にバイトで参加している武蔵美の学生と仲間たちとの共同イベント。空いた泡盛の瓶を割って加工し、再度繋いでキャンドルグラスにする。泡盛は日本酒や焼酎と違って沖縄ガラスのような瓶もあるので本当にキレイな作品になる(写真を撮り忘れた)。それ以外にもキャンドルをあちこちに施していつもとは違った雰囲気のお店を作り上げていた。


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少し違った視点で考えてみると、学生時代に学んでいることの延長線上でプロジェクトを企画して実行する機会はそうそうないし、それをやってのけたことは非常に興味深い。昨今の大変な就活事情を考えると、これは興味を引く経験になるだろう。何か作品を作ってコンペに出すことや自主展示会とは違う、実ビジネスの中に自分たちができることを融合しようとしたことはきっと後々に自信にもなるだろう。


では今回のことをプロジェクトとして見た時にどう見えるかを考えてみよう。多少厳しめのコメントも恐れずにいうと、一番大事な「ゴール」が明確でなかったことが残念な点である。自分たちの作品とお店の営業を融合することは「手段」に過ぎず、本当に目指すべきゴールはもっと別にあったはずである。そして作品を作った学生たちとお店がそれを共有できていたか、という点にそれは表れると思う。馴染みのお客さんに普段とは違った雰囲気で食事をしてもらうことがゴールならば、常連の集客と特別メニューなどが必要だろう。そうではなく、作品を中心としたお披露目がゴールならば営業時間に行わなくても構わないし、もっと作品やそれらを作ったプロセス、考え方を足を運んでくれた人に伝える努力が必要なはずだと思う。


なにもネガティブに捉えているわけではなく、僕自身もあの照度は良かったし、あの雰囲気も「あり」だと思っている。そしていろいろな人からフィードバックがあったはずなので、そのフィードバックをどう次に活かすかが一番大事な点だろう。例えば、店の営業に支障がある部分は改善すべきポイントで、会計場所の明るさの確保は必要だろう(常にでなくても)。足もとの暗さからくるお店側の動きにくさとお手洗いとの動線の確保も課題の一つかも知れない。そう考えると、お店の営業を前提に考えた場合(=営業し、お店とお客が主人公)の次回検討事項は、


  • 誰が主役かという意識

  • アウトプットが何で、それが伝えられたか

  • 営業上に支障がないか

  • どこまで想定してシミュレーションできたか


がクオリティを上げるポイントになるだろう。


 


それにしても学生時代にこういうチャレンジができることは本当に羨ましい。それを支援する中村さんも凄いけど・・・。次回はちょっとお手伝いができるともっと楽しいかな。