iPhoneで写真を撮り続けて少しだけ写真が分かってきた(かな)


連日、本のレビューを書いているのも芸がないので(実は読み終わっている本が結構あり、積まれている本を見ながらちょっと気になっているんだけど)、今日は写真のことについて書くことにするね。


 


去年の夏に三井公一さんのiPhoneによる写真を見てから基本的にはiPhone以外では写真を撮らないように頑張っている。iPhoneは毎日持ち歩き、すぐに撮影できるから1枚も撮らない日はないと思う。そんな繰り返しのお陰で最近少しずつ写真の面白みが分かってきた気がする。何もカメラやレンズの力を利用してボケを作ってそれっぽく見せることが大切なのではなく、自分が感じたことをどう『写真』という切り抜きに表現できるかが重要なんだと。


 


Martini_Original


これはよくお邪魔している渋谷の『BAR Barista.』の高瀬さんに作ってもらったカジノ・ロワイヤルのレシピでのマティーニ。出してもらってから一口飲んでその味を感激し、さあiPhoneで撮ろうと思いながらなかなかシャッターを押せなかった。上から、斜めから、全体、遠巻きといろいろ画面で見て確認しても脳が感じた感覚とは違って味のイメージと「絵」がマッチしない。冷たさ(通常のマティーニと違ってシェイクしているので冷えた感覚が強い)と爽やかさ(レモンの影響)、そして瑞々しさが同居した感触が欲しかった。Barなので光も少なく、フラッシュを使わずに実際の感じを撮りたかったところもハードルを上げていた。結局、グラスの水滴を中心に光がある感じでこの構図に落ち着いた。


 


せっかくなので普段は使わない写真の加工ツールを使ってちょっと表情を変えてみた。


 


Martini_Spica


これはモノクロにしてさらにコントラストを強めにする処理で、使ったiPhoneアプリは『Spica』というもので処理をした。マティーニのイメージは完全に失われてしまったものの、Barの雰囲気は強調されたのではないだろうか。


 


Martini_myfilm_yellow


こちらは少しイエローの色調を強くして、グラス部分にさらに光をあてた感じにして実際よりも暗いBarの感じと冷えた感じを強調したイメージにしてみた。これは『myFilm』というiPhoneアプリでの処理。


 


Martini_myfilm


同じアプリでイエローを被せず、光だけの処理をすると瑞々しさが強調される。


 


デジタルなのでいくらでも加工する手段はあるし、いろいろ変化させられることは面白い部分ではあるけど、やっぱり元の写真に撮った時の気持ちが表れていないとアプリで加工しても自分の中では納得感が薄い。


いつか自分の文章と写真の両方を使った作品を作ってみたいと思いつつあるので、写真も意識しながら撮り続けていこうと思っている。文章だけではなく、写真も振り返って見られるようにエントリーに加えていきますね。