「BOOK MARKET」に行ってきました

アノニマスタジオ

アノニマスタジオ主催の『BOOK MARKET』に行ってきました。今年で3回目らしいのですが、初めて足を運びました。「本当におもしろい本」だけを集めたイベントで蔵前の2カ所で開催。

 

本当に入り口はここでいいのかな、と思いながらもドアを開けるとスタートしたばかりなのに結構な人出で賑わっている。僕の場合、何か目的があったわけじゃないけど美術出版社さんのコーナーに自然と目がいってしまった。そこには佐藤雅彦さんの本とナガオカケンメイさんの本が並び(どちらも好きな方々なので)、まるで本が『おいで、おいで』しているような雰囲気でした。何冊かは僕も持っている本だったので、思わず『あっ』と言ってしまったんだけど、それぞれが同じ出版社だったとその時初めて気がついた次第。売り子さん役(?)の方は普段は編集者としてお仕事をしている方で、お話させていただくとそれぞれの作品(もう本というより作品って感じでした)に対する熱い思いが伝わってきました。書店では味わえない体験ですね。そこでは小林章さんの『フォントのふしぎ』という本を購入させていただきました。この本はその編集者さんの最新刊らしく本当に嬉しそうに手渡していただきました。


"フォントのふしぎ ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?" (小林章)

 

BOOK_MARKET_別会場

ちょっと気分転換に別会場に足を運んでみました。そちらは本当にマンションの一室(とはいっても工房のような使い方をしている感じですが)で靴を脱いでスリッパに履き替える。目の前には古本がいくつか展示されていてまったく無意識のうちに松浦弥太郎さんの『今日もていねいに。』を手にしていた。松浦弥太郎さんも好きな作家さんの一人で、その場の雰囲気とその本が妙にマッチしていたんですよね。値札がちょっと変わった感じで付いていて、会計の際に値段の部分をちぎる感じなんだけど、その残った部分が後で「しおり」になるという具合。それを狙ってそうしているのか分からないけど、僕にはそれがちょっとした興奮の起爆剤になった。こう書いても分からないと思うので、その部分を写真に撮ってみました。

しおり

この半券が本当にいい感じの「しおり」になって、またこの『今日もていねいに。』に合うんですよね。内容も出会いのタイミングも絶妙だったので、レビューは別途書きますね。


"今日もていねいに。" (松浦 弥太郎)

 

もう一度、本会場に戻って新潟市の北書店さんのコーナーで平松洋子さんの『買えない味』(ちくま文庫)を購入。この本は元々平松さんが『dancyu』で書かれているエッセイをまとめたものなんだけど、僕は毎月このエッセイだけは書かさず読んでいる(他のページはあまり用事がないので図書館で読ませてもらっています)。リズムとキレ、そして「粋」という言葉がぴったりくるようなそんな文章を読みながらいつも憧れてる書き手の一人。本では味や香りを伝えることができないと思うかも知れないけど(物理的にはできませんよ)、脳の中ではそれが実現できるし、平松さんの文章にはその力がある。


"買えない味 (ちくま文庫)" (平松 洋子)

 

いつまでもいると財布がどんどん軽くなる気がしてきたので早々に退散することにしました。本日の収穫はこんな感じ。

BOOK_MARKET_収穫

平松さんの本には北書店さんがこのイベントのためだけに用意したカバーがしてあります。

 

あ、3カ所で購入したのでオリジナルエコバッグをもらったんだけど写真に撮らなかったな・・・。