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『1Password』はMac x iPhoneで使ってこそ本当の価値が分かる


10年前は複数のデバイス間でデータが同期できることに価値があった。PalmとPCの間で同期するIntelliSyncは必須のソフトウェアだった。ちょうどその頃、僕はfusionOneという会社にいて、インターネット経由でデータを同期する(今風でいうと、クラウドを利用して)サービスを提供していた。そして今、データ同期ができることが前提で、逆にできなければ価値を提供できないと言っても過言ではない状況だ。そういう意味ではこの『1Password』は単体でも十分に利用価値があるけど、MaciPhoneの両方で使って初めてその価値を見出せたアプリケーションかも知れない。


 


僕の場合、『1Password』はiPhone版だけを使っていて、それもかなり特殊な使い方をしていた。iPhone版のアプリを提供していないFXの会社のガラケー向けのサイトへのアクセス用に利用していた。Safariのブックマークで利用してもいいんだけど、毎回ID/パスワードを入力することを考えると『1Password』の方が楽だし、1日に何度もアクセスするサイトなのでできるだけ省力化できるに越したことはない。そんな時に友人から、『Mac版と一緒に使えば連動できてもっと便利なんじゃない?』という一言で、今更ながらMac版を使ってみることに。


 


Mac版『1Password』で最初にすること


Mac版の『1Password』は完全に独立したアプリで、そのインターフェースはiPhoneとは別物になっている。が、非常によく考えられている部分がある。まず最初にやるべき作業はサンプルを読み込むこと。そうすると、何を入力すべきか、どんな情報まで入力可能かがすぐ分かる。ちなみに『ウォレット』のサンプルを読み込むとこんな感じになる。


1p_sample


 


実はMac版の『1Password』を使うまでこの手の情報(ソフトウェアのライセンスコードや銀行などのアクセスコード)はEvernoteに入れていた。『情報を一カ所に集めて管理する』という考え方のもと、そうして来たんだけど、セキュリティ面から考えるとあまりお勧めできるやり方ではない。が、『1Password』はサイトへのログイン時のID/パスワードだけではなく、非常に幅広く利用することができる。中でも僕はシェアウェアのライセンスコードを『1Password』に集約できたことが大きい。このライセンスコードもEvernoteに入れて管理していたけど、今は『1Password』に移行し、Evernoteからは削除している(なぜかWindowsシェアウェアばかりなんだけど)。


1p_software


 


サイトのログイン情報管理は『1Password』の真骨頂


『1Password』の利用シーンで一番多いのはやっぱりサイトへのログインだろう。僕が普段使うブラウザはSafariChromeなので『1Password』はそのどちらもサポートしている。ただし、SafariChromeではUIもメリット/デメリットも違う。


親和性はSafariの方が上だ。サイトへのログインに利用するID/パスワードをいちいち登録せずに、ブックマークバーの下に『1Password』への登録をするかどうか聞いてくるので「保存」ボタンを押してマスターパスワードを入力するだけで自動的に登録される。登録したサイトへの利用時にはツールバーに表示されている『1Password』のボタンを押して利用することが可能だけど、Safariの自動入力を「On」にしていれば同じことができるので僕はブックマークからアクセスすることが通常で、このボタンから利用することはほとんどない。


Chromeの場合にはツールバーのアイコンをクリックすると『1Password』の画面がポップアップされる。操作性はこちらの方がいい。


1p_chrome


どちらのブラウザでもできることに大きな違いはなく多少UIが違うが、ほとんどの人はメインブラウザがあると思うので戸惑いはないだろう。


 


Mac x iPhoneで使ってこそ本当の価値を味わえる


実際に『1Password』の真価を発揮するのはMacで登録した情報をiPhoneで利用する時だろう。iPhone版『1Password』単体でも十分に使えるけど(以前の僕がそうであったように)、iPhoneでの登録作業が無くなり、利用のみになることが大きい。この同期を実行するにはmobile meかDropboxを利用する必要がある。自社以外のサービスを利用して同期するにもかかわらず、同期が前提の作りになっているのでこの辺の戸惑いもないだろう。これからのソフトウェアやサービスは自社以外の機能を利用していく形が普通になるだろうが、それらの部分も含めたUI設計やインストール手順が利用者に受ける/受けないの分かれ道になるだろう。


最後に一つだけiPhoneで利用する場合の注意点を。『1Password』では各登録項目単位(ログインであればサイト毎)にセキュリティ度を設定できる。通常は『高パスワード』設定で問題ないが、先に紹介したようなFXのサイトへのログインなどの場合、『高パスワード』で設定しておくと毎回マスターパスワードを聞かれることになり、利便性が失われ余計に煩雑になる。頻度が高いサイトの場合には『低パスワード』設定にした方が利用しやすい。