ポイントカードやクーポンには果たして顧客グリップ力があるか その1


いろいろなお店が採用しているポイントカードやクーポンには果たして顧客グリップ力があるか。正直にいえば、『ある』といっていいと思う。これから僕のケースで話をしたい。


 


docomoガラケーをやめてiPhone2台(1台はJBしてdocomoのSIMを利用している)にしたお陰でFelicaを利用したおサイフケータイ機能が使えなくなった。モバイルSuicaはカードタイプに戻し、ヨドバシカメラは会員証は解約した(JALANAは元々カードがあるのでそちらで代用)。実はおサイフケータイで一番利用していたのはマクドナルドのクーポンで、平均すると週に1回はマクドナルドに行っていた感じである(マクドナルドではクーポンだけではなく、かざす会員証およびiDも一緒に利用していた)。が、おサイフケータイ機能が無くなりクーポンが入手できなくなってからというもの、マクドナルドへ行く頻度は月に1回程度である。僕自身もそうだったけど、ほとんどの人は普段は『クーポンごときに縛られていない』と思っているはずである。しかし、そのクーポンのせいで自然と頻度が上がっている。


 


実はマクドナルドに行きたくて行っているのではなく、『なんとなく』行っているケースがほとんどなのではないか。『ちょっとお腹が空いた』や『ちょっとお茶したい』と思うことはよくあることで、その時の心理としては『お鮨が食べたい』とか『カルビでも食べようか』というような強い欲求ではなく、『とりあえず何か・・・』という意識である。こんな時の心の選択権は『価格』と『利便性』に支配される。都心の駅前、あるいは駅の中や近くにはほとんどマクドナルドがある。僕の最寄り駅でもそうだ。そうすると、自然とケータイのクーポンで一番良さげなものを選択している。そう、この時点で『マクドナルドの中で』という無意識の枠の中でしか考えていない。


多くの人はマクドナルドの食べ物が身体にいい、と思って食べてはいないだろう。ダイエットをしている人にとっては正しく『敵』のような食べ物である。高脂質、塩分、高カロリーと3拍子揃っている。遅い時間でも開いているので、それこそ残業して帰った夜中でも手に入る。きっっと心の中では『こんな時間にこれを食べちゃいけないよな』と思いながらも食べてしまう。僕がそうだった。別にマクドナルドの食べ物を否定しているわけではなく、タイミングや食べる内容が問題なだけである。これがクーポンがないと意外とマクドナルドの値段は高く、クーポンの中で・・・考えないと選択肢はかなり広がる。そのせいか、夜の時間帯でマクドナルドを選択することは皆無になった。


 


意識をしないぐらい便利に利用できるものに実は縛られている自分がいる。もしダイエットを考えている人はケータイの中からマクドナルドのクーポンのアプリを削除するのが方法の一つ。無意識の拘束に抵抗するよりも、拘束されないことを選択する方が楽なはず、