メルマガでのチャレンジ


マネックスFX


ECサイトに限らず、最近は何かの登録をする際にはメールアドレスの登録欄が必ずある。メールアドレスを入手できればダイレクトに顧客アプローチができる、という思惑からそうなっているんだろう。僕は基本的に必須でなければ書かないようにしているし、一部を除き、書いたとしてもメルマガなどのパーミッションを許可しないようにしている。理由は単純で、『送信側に有益』な情報で受信者側にメリットがあるケースがほとんどないからだ。ほとんどは『売り込み』情報をメールに載せているだけで、受信者側なんて全く考えていない。最近の例でいれば、とあるカード会社からのメールで『家賃の支払いにカードを使うとお得』という内容だったんだけど、そもそもうちは賃貸じゃないし、賃貸じゃないことはカードを作る際に書いたはずなのに『対象』と『内容』がアンマッチなことなんて気にしていないようだ。


今ではファミレスなども会員登録をすすめるPOPがあり、必ず『お得な情報が・・・』と書かれている。お得かどうかは受け手が判断するものでしょう。そのほとんどはケータイ向けで、ケータイのメールってパケット代が発生するんだよね。で、お得はないでしょう。まあ僕の場合はガラケーがないから、そもそも対象じゃないんだけど。


 


そんな中、マネックスFXのメルマガにちょっとした工夫があったのでちょっと紹介を。僕のFXの口座はマネックスFXとサイバーエージェントFX、そしてマネックス証券の3つがある。マネックス証券総合口座として使っているので、基本的にはマネックスFXとサイバーエージェントFXの2つが普段使い。機能的にはそれぞれ一長一短があるけど、サービス提供の考え方は全く違う。サイバーエージェントFXは非常にドライで機能提供に徹している。一方、マネックスFXはネットの世界でありながら対面のような顧客コミュニケーションを模索している印象がある。例えば、ちょっと前に代表者の変更があったんだけど、そういう連絡も普通に届く。そういうカルチャーだからこそ、今週から始まったコラムは興味深かった。『知って納得!システムトレード』というコラムなんだけど、ツールの紹介かと思いきや、顧客をどう捉え、どんな考え方でサービス提供しようとしているか、という考え方が中心になっている。雑誌のインタビューとかであれば分かるけど、顧客向けのメルマガとしては非常に面白いアプローチだと思う。『そんなこと気にしてないよ』という顧客もいると思うけど、マネックスFXの顧客にはフィットする人が多いのではないかと個人的には感じている。格好良くいえば、『共感に訴える』メッセージになる可能性がある。このコラムは隔週で続いていくようなので、非常に楽しみである。


一方で、こうした方がベターかな、というアイデアも。


  • 一つの指標にしかならないけど、このコラムを含むメルマガのメール購読率を見ていく必要があるだろう。取りあえず、開封率で見るしかないと思うけど。

  • それからメールのコンテンツはメールでしか読むことができないので、ケータイとかで受信している人には不便な時があるだろう。なので、サイトでも同じ内容のコンテンツをチェックできるようにした方がいい(そうすれば、ランディングの数で評価も可能になる)。

  • 当面はいいと思うけど、顧客の利用状況や経験レベルに合わせたコンテンツ提供が必要だろう。初心者と上級者が求めるものは当然違うし、上級者に初心者的な内容のコンテンツを提供すると先のカード会社のメールのようになってしまう。ひと手間、ふた手間を惜しまなければ可能だと思う。


 


メールマガジンによるコミュニケーションはまだまだ開拓の余地がある分野だと思うし、ネットの世界に縛られずに『リアル』なコミュニケーションも絡められれば面白い展開ができそうな感じがする。これからどうなるかが非常に楽しみ。


 


関連:


[Life]自己投資としてのFX 2010-09-13