節目の今日 将来の自分のために


flower


今日で2年半勤めたブレインパッドを退社した。実際の出社は28日までだったけどメールなどのチェックもしていたので気持ち的には『今日を以て』と言った方が正しいだろう。2年半が長いか短いかは置いておいても、退社に伴ういろいろな整理をしている中でメールが約45,000通あったことにはちょっと驚いている(削除しているものもあるので、実際にはもっと多かったんだと思うけど)。数の多さもそうだけど、5年前、10年前に比べるとたとえ社内であってもメールのやり取りが中心になっていることに気付かされる。お互いにオフィスで顔を合わせる時間が少ないことから、ちょっとしたことでもメールに書いて返事を待つことが多くなっていること、対外的には『言った/言わない』にならないよう記録として残るものでやり取りするようになっていることが主たる要因だろう。10年前だったら、『(社内のメンバーに依頼する場合)そんなことメールで送らず、直接話せよ』と上司に言われたものだが、今はたとえ口頭で話したことでもメール送ることが普通になりつつあり、常識が変わりつつあることも実感する。


 


逆に書類は著しく減少していることも特徴の一つ。引継ぎ用の書類にしてもほんの僅かしかなく、ファイルサーバなどに残されたファイル群がほとんどだった。実際にはかなりの量の紙ものを処分したんだけど、その元となるファイルが存在しているためそのまま溶解ボックスに投入。紙で出力されていた方がサッとチェックする際に便利だと思って主なプロジェクトのドキュメントは出力しておいたんだけど、ほとんど使わずじまいだった。『いつかは使うだろう』は、ほぼ『二度と使わない』という証明でもあった。紙で受領した書類もほぼスキャナーで電子化していたので本当に物理的な『紙』は少ない。業務を遂行する上で紙に出力することは多いけど、こと『保管/保存』という視点で考えると『紙』で残すことは極力避けるべきだろう。ちなみに僕は自宅でもとにかく紙ものを身の回りに置かない、ということを徹底している。ただし、本を除いてね。


 


いろいろ整理をしていると、過去に携わったプロジェクトは自然と思い出された。正直に話すと自分で満足しているプロジェクトは一つもなく、今思い返しても『もっとやりようがあった』あるいは『あの時にこうしていれば』という『たら・れば』が多々あり、一緒にプロジェクトを実施したメンバーやお客様には大変心苦しい気持ちでいる。


 


大きく変化した部分はドキュメントのクオリティだろう。今見ると、2年前ぐらいの提案書は非常に恥ずかしい感じだ。内容もそうだけど、色づかいやフォント、レイアウトまで気を遣っていないのがよく分かる。この部分は、やっぱりPowerPointのテクニックに走るのははなく、受け取った立場で考えた時に必要な内容が満たされているか、分かりやすいか、他の方法で説明が必要か、ということを自分の中でも繰り返し、レビューを重ねることに尽きる。またプレゼン用の資料と提案書は全く別物なので、今後は同時にそれらを準備できるかどうかが僕の中の課題として残っている。


 


過去の振り返りはもうしないんだけど、過去に携わったプロジェクトの延長線上のアイデアもあるので、それはそれでイメージを言語化、あるいは抽象化する作業はしておこうと考えている。まあ、一部はしているんだけど。


節目のタイミングということで、将来の僕のためにこの文章を残しておきます。