『カメラはiPhoneだけ』という意識がもたらしたもの

府中郷土の森


先週見に行った三井公一さんの写真に感化されて、『iPhoneで写真を撮る』ということを意識しながらいろいろ試してみた。これまでもいろいろなカメラアプリや写真編集アプリを購入していたけど、どれも中途半端にしか使っていなくて(気持ちの上ではiPhoneで撮れる写真には限りがあるしね・・・と自己暗示をかけていた)、逆に『これしかない』(他のデジカメを持ち歩かない)という割り切った。


上の写真はiPhone4の標準カメラで撮影したものをiPhone内で『Cool FX』で加工したもの。個人的には結構いい感じになっていると思ってるんだけど・・・。iPhoneだけで写真を撮るようになって変わったのは『構図』に対する意識と『何を伝えたいか』の2つ。つまり、技術的にできることが限られているので、写真を撮る時に今まで以上にこの2つを意識するようになった。ちょうどこの時には炎天下の中、多摩川の土手沿いを自転車で走っていて、ちょっと水分補給で休憩した時の気持ちを表現したかった。別に自転車を移動させたり、ミネラルウォーターの配置を変えたりせず、汗が収まりつつある時に横から見たら意外に『絵』になりそうだったからそのまま撮影してみた。


意識したのは全体を伝えたかったのではなく、『水』が中心で取り巻く環境として自転車がある、という気持ちだったので、思いっきりミネラルウォーターのボトルにフォーカスを合わせた。それと撮影した瞬間の気持ちとしてはカラーよりも、ちょっとセピアっぽいイメージだったので敢えて『Cool FX』でイメージに近いもので加工してみた。このイメージができているか、できていないかは大きな違いになると思っている。イメージができていれば、加工する際も迷わないし、加工後の確認作業もスムーズにチェックできる。


ちなみにオリジナルの写真はこれ。

郷土の森公園


 


以前にもこのブログに書いたことがあるけど、何かを表現する時には、


  • 感じるアンテナ

  • 表現する能力


の両方が必要になる。今回、インプットデバイスとして『iPhoneだけ』という制約条件がこれらにプラスに働いた気がする。せっかくなので、もうしばらくiPhoneだけで写真を撮る=>意識を被写体に向ける、という訓練を続けてみようと思う。


 


関連:


[Life]iPhoneの標準カメラでここまでできるんだ 『三井公一 写真展』 2010-08-14