失敗をただの失敗にしない、ということ 2nd mixbeat 第11回ワークショップ


2期生の塾生主体のワークショップ最終回は波瀾万丈の上、ワークショップは中止となり、準備した内容をUSTREAMでLive中継するのみ、という形になった。昨年も塾生主体のワークショップ最終回は当初の予定を中止した経緯がある。考えてみると、同じメンバーで1年間に渡りワークショップを繰り返してくると『慣れ』が生じてくるし、一方では要求レベルも上がってくる。しかし、今回は準備段階から予定通り進まず、前日に『中止』宣言という初めての結果になった。とは言え、『やらない』という結論はなく、『どうしたら実施できるか』の回答が『2週間の時間的猶予』だったため、塾長である河野さんの判断は時間を延長しても結果は変わらず、それならば徹夜でやった内容を形にする方法を採用した方がいいだろう、と言うことでUSTREAMでのLive中継になった。


 


実際、当日の朝の段階でも準備は終わっていなかったので河野さんの予想は正しかった、ということが言える。本来は『メディア・リテラシーを高める』というテーマで、特に『データ・リテラシー』にフォーカスした内容を準備していた。記事などに限らず、主張の正当性を裏付けるために数字を用いて表現することが多いが、その多くは主張に沿うように細工されていることが多い。数字そのものを細工するのではなく、特定の集団の結果を用いながらあたかも全体の結果のように表現することがある(いや、多いといった方がいいか)。あるいは統計的に見てもサンプル数として条件を満たしていない数の結果を用いながら、『結果はこうである』という結びにしているケースもある。つまり、基本的に書き手の思惑を理解する必要がある、ということである。この辺の読み解く力を強化する一番の近道は、実際に書く経験をすること。逆の立場を経験することで、相手の意図を理解しやすくなる。


 


USTREAMのLive中継ではいろいろな可能性を見いだすことができた。これは収穫と言える。それなりの準備は必要であるが遠隔地のメンバーも巻き込んでのワークショップも実現可能な環境になっていることが証明できた。また普段のワークショップでは相手の表情が見える形なので反応に応じてアドリブも効くが、USTREAMではそれができないので十分なプレゼン構成が必要になる。


 


過去のやり方にとらわれず、インフラを含めて変化に対応したワークショップの実施は3期生とのワークショップでチャレンジできるかも知れない。失敗を失敗で終わらせない、そういう文化はmixbeatの文化として残していきたい部分。