学校評価よりも大事なこと


同窓会の代表として学校評価の委員会に参加した。まずこの『学校評価』というものだけど、文部科学省のWebサイトを見るとこう書かれている。



 


学校評価について


 


学校の自主性・自律性が高まる上で、その教育活動等の成果を検証し、学校運営の改善と発展を目指すことが重要です。また、学校が説明責任を果たし、家庭や地域との連携協力を進めていくことが必要とされています。


このことから文部科学省では、学校教育法を平成19年6月に改正し、第42条において、学校評価を行い、その結果に基づき学校運営の改善を図り、教育水準の向上に努めることを規定しました。また第43条においては、学校の情報提供に関する規定を新たに設けました。


さらに、上記の学校教育法改正を受けて、学校教育法施行規則を平成19年10月に改正したところです。


実際にサイト上にはガイドラインのパンフレットが掲載されている。が、普通の人が見ても正直よく分かりません。平たくいうと、情報を公平に公開し、自己評価と各関係者による外部評価を受け、生徒たちが良い学校生活を送れるように学校運営の改善と発展を目指す、というもの。学校内の情報を公開することは賛成なんだけど、評価という部分には甚だ疑問である。なぜなら評価方法がアンケートをして集計するという形を採っているんだけど、生徒が学校に期待すること、保護者が学校に期待することでも違うし、それぞれの個々人で学校に期待することは違うだろう。教科別の評価とかもあるんだけど、『誰が教えるか』に依存するんじゃないのかな。なんとなく単純に教職員の負荷を上げているようにしか思えない。


一方、集計したデータも酷い。なぜか項目別の質問結果と満足度の相関係数が記載されている。意味が分からない。資料を作った人も資料を見ている人も意味が分かるのだろうか。保護者アンケートのコメントにいたっては家庭の問題で学校の問題ではないだろう、というものまである。


会議そのものも目的もゴールも設定されていない。僕は時間を間違えて遅れて参加してしまったのだが、時間がきて結論的な部分がグレーのまま終了してしまった。学校の経営方針があって、その方針に対する各教科や担当の目標が設定されることはいいことだし、それが達成できたのかどうかをトラッキングすることは必要なことだと思うけど『誰に』満足だったらいいのかが非常にグレーだ。少なくとも僕は卒業したこの学校には感謝しているし、高校の3年間は価値のある3年間だと思っている。でも、それは社会人としていろいろなシチュエーションで仕事をして初めて感じたことだし、在学中や卒業してすぐは『楽しかったかどうか』しか基準はなく、そういう仲間に巡り会えたかどうかであり、楽しい思い出ができたかどうかは授業の内容や施設の問題ではない。本当に大事なのは卒業したOB/OGが良かったと思える学校だったかどうかではないだろうか。