節分はお袋の誕生日


お袋もとうとう今日で70歳。つまり70回目の誕生日だ。電話で『おめでとう』と話すとちょっと嬉しそうだった。誕生日というのはいくつになっても嬉しいものらしい。

15年以上前に定期検診で異常が見つかり、精密検査をしたらガンで、そのまま入院することになった。執刀医の先生からは『一応覚悟はしておいてくれ』と言われ、話を聞いた僕は家に戻って親父にそう伝えた。その時は親父も覚悟を決めた感じだった。幸い手術は成功し、その後の抗がん剤も有効に効き、今でも元気な状態で生活している。


全く趣味を持たず、端から見ると『何が幸せ』なのか全く分からないが昔から誰かの世話を焼いて動き回ることが本当に好きみたいだ。だから、いつも家の中には『もらいもの』が絶えない。掛かってくる電話のほとんどは、何かの依頼。その季節になれば、だれが食べるんだろう、と思うぐらいのタケノコがごろごろしていたり、寒い中切り干し大根を作っているかと思うと『xxxさんが食べたいっていうから』とほぼ自分のために何かをすることがない。だから『もらいもの』でいっぱいになる。きっと現代に生きていながら物々交換で生活ができていけそうな感じをうける。


2月3日は全国的に節分である。だから僕の小さい頃の記憶の中では『節分』の記憶はあっても『お袋の誕生日』の記憶はない。きっとケーキを食べる、なんてことはなく、2月3日は大豆を食べていたんだろう。


家に帰ってきたら部屋は『豆』だらけになっていて、壁際には息子の智晴の力作があったので何となく写真に収めてみた。


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そして明日は藍音の8歳の誕生日。