日常の一瞬を写真に 『女王陛下のロンドン』 ハービー・山口


"女王陛下のロンドン (講談社文庫)" (ハービー山口)


去年の夏に偶然出会った『ハービー・山口』、写真集ではない本があるということで読んでみた。自叙伝的な流れの本なんだけど楽しく読ませてもらった。所々にハービー氏が撮影した写真も散りばめら、その写真のエピソードや思いも語られているので読んでいる方がまるで直接話を聞いているみたいな錯覚に陥る。そして文章がこれまた上手い。

小さい頃は人とコミュニケーションをとるのが苦手で、友達と呼べる人がいなく、孤独と戦いながら過ごしていたようだ。そんなハービー氏が単身でロンドンに渡り、今のベースを作ってきた事実が本人の言葉で綴られている。


自転車に乗って、今日の出会い 「ハービー・山口氏の写真展」 2009-08-13




一昨日書いたように原田マハ竹内まりやが『一瞬』を言葉にする能力があるとすれば、ハービー氏の写真にはその『一瞬』を写真にする力がある。それも普通の中の一瞬を捉えている。その写真から言葉が伝わってくるような感覚さえある。




ロンドン時代に出会った一人、ボーイ・ジョージの話は僕ぐらいの世代は興味深いだろう。そう、カルチャー・クラブのヴォーカリストだ。カルチャー・クラブが結成される前のジョージと出会って、一時は同じフラットで暮らしている。この本を読むとハービー氏は運がいいというか、ラッキーなことが結構ある。きっと全般的に感受性が高く、同じように感受性が高い人には言葉とは別のコミュニケーションができるのだろう。だって、僕だって彼の写真を見ると言いたいことが分かるし・・・・。

書く文章のレベルの高さにもビックリしたけど、詞も書いているんだよね。布袋寅泰のこの曲の詞もハービー氏によるもの。



おまけでこの曲を使ったCM。懐かしいww



そう言えば、写真集をまだ買ってなかった。早速探さないと・・・・。