百貨店の最終楽章の始まりか




三越の早期退職、社員4分の1が応募 1500人、リストラ加速


三越伊勢丹ホールディングスは1日、傘下の三越が実施した早期希望退職に正社員の4分の1に当たる約1500人が応募したと発表した。当初想定した規模の約1.5倍で、来年1月末までに退社する。三越の売上高は11月まで8カ月連続で前年比2ケタの減少が続いており、生き残りのため大幅な人件費削減に踏み切る。消費不振で売り上げ減少に歯止めがかからない百貨店業界のリストラが加速しそうだ。

 

早期退職は35歳以上を対象に10月16日〜11月30日に募集。応募者に最大2千万円程度の割増退職金を支払う。割増金は三越伊勢丹が特別損失として2010年3月期に計上する。閉店した三越池袋店(10月末にヤマダ電機の店舗として開業)の売却で750億円を得る予定で、この中から退職金の支払いをまかなう。

 

三越は1999年と05年に希望退職を募集、それぞれ約1100人、約1000人が応募。今回は退職勧奨はしなかったが最大規模となった。伊勢丹が10〜11月に実施した早期退職(35歳以上対象)に正社員の約4%の約140人が応募した。来年3月末に退職する。

NIKKEI NET 2009-12-01

このニュースは2つの意味を含んでいて、百貨店そのものの役割が終盤に差し掛かったという意味と三越という組織がブランド力も無くなった瞬間と感じた。

 

このブログでも何度か触れているが、百貨店という形態そのものが時代のニーズに合わなくなってきている、ということは誰でも感じていることだと思う。つまり、一部の人たちだけではなく、多くの人たちが感じてるということは復活の可能性は極めて低く、規模を小さくして維持するか、全く新しい形態にシフトしない限り生き残れないことを意味している。実際に僕も学生時代には百貨店でアルバイトしたぐらい身近な存在だったが、ここ数年テナントとして入っている書店や文具店での購買を除くと何かを購入した記憶がないぐらい疎遠になっている。正直に言えば、無くても全く困らないし、『強みを言ってみろ』と言われたら結構困ってしまうかも知れない。

どこの駅前にでもあるようなパチンコ店になってしまうのもどうかと思うし、すべてが家電量販店になるのもどうかと思いながら読んだ記事だった。