『ゴールの共有』がリーダを決める 2nd mixbeat 第5回ワークショップ

今月のmixbeatでは『リーダーを体験する』というテーマで、とみーとトモが考えてくれたルールで全員が順番にリーダー役として意見をまとめるワークショップを実施した。2期生はこれから部下を持つ時期になる年齢のメンバーが多く、『一つ上の目線』で自分の能力を試してみる機会として今回の準備をしてもらった。
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座学的な部分は極力排除し、とにかく全員が答えの無いようなお題にチャレンジして『まとめ』をプレゼンする、という半ば強引なやり方で進めた。指標は『採点基準』だけ。今回は僕が担当事務局として準備から携わった関係で途中経過を含めてアドバイスしたことは、なるべく共通の視点で評価できるようにすることでぶれを最小化し、この評価をリーダー役にフィードバックすることで自己研鑽できるようにすること。だから、評価基準は極力シンプルに、かつ違うように捉えられないように考えてもらった。
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5人1チームで2チームに分け、25分でディスカッションとプレゼンシートを作成(A3用紙にまとめ、それを使ってプレゼンする)し、3分間のプレゼンをする。勝負は勝ち負けだけだ。点数やプレゼンの勝ち負けは基本的にあまり意味を持たないが、それでも本気度を増すための仕掛けとして設定した。面白いことに、メンバー側の時には気付いていることもいざリーダー役になると余裕が無くなり、予定していたことがあまり実現できないことを皆痛感したようだ。要は何でも自分でやろうとして背負い過ぎて、どれもこれも満足にこなせないことに起因する。これは経験値が不足しているのだから仕方がない。重要なことは何ができていて、何ができていないかをしっかりと把握すること。

ここからはリーダに関する僕の考え方。
『リーダ』に関する本は本当に多種多様に出版されている。それぞれ『リーダとは・・・・』と書かれていて、リーダとしての要素もいつくか挙げられている。中でも『ゴールの共有』は必ず書かれている項目だが、これをしたかどうかで全く違う結果になることを実感した。ディスカッションはどう展開されるか予測できない部分を含んでいるが、早い段階でそのディスカッションのゴールをメンバーと共有できれば、途中でネガティブな意見が出てこようが、話の本質から逸れ始めようがその意見を遮断することができる。もし『ゴールの共有』ができていなければ、まず紆余曲折したディスカッションになることは自明である。つまり、『ゴールを共有』した時点でリーダは責任を負う。そして場をコントロールするポジションを得る。そうして本当のリーダになるわけである。
そのために必要なことは自分の中で『目指すリーダ像』を描けるかどうか。有名人、上司、先輩など誰でも構わないが、より具体的にイメージできた人ほど方向が明確になる。このイメージがないと、受け入れる部分と切り捨てる部分を見極められない。スポーツと同じでイメージできないことは実際にできないのである。

今回はゲーム性を低くし、ロールプレイングに近いシミュレーションをした形である。が、本当に近い将来、実際のビジネスの場でその立場になることだと思う。そうなった時にあれこれ悩むのではなく、いつの間にか自然とその立場になっていて、自然にこなせるようになって欲しい。本番はこれから、是非ビジネスの場でチャレンジしてみて欲しい。