敗因は『オープン性』の欠如 セブン-イレブン『Edy』全店導入

セブン-イレブン、電子マネー「Edy」を全店導入、10月7日から
コンビニエンスストア大手のセブン-イレブン・ジャパンは10月7日から、全国の店舗にビットワレット電子マネーEdy」を導入し、レジで決済とチャージ(入金)、残高確認に対応する。競合するローソン、ファミリーマートなどはすでにEdyを全国で導入済みだが、独自の電子マネーnanaco」を発行するセブン-イレブンも、他社電子マネーへの対応を拡充する。
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なるべくしてなったというか、漸くセブン-イレブンでの『Edy』が使えるようになる。事実上、自社で作った『nanaco』が負けた、ということである。『nanaco』が登場した時には急激に発行枚数を伸ばし、セブン-イレブンの新しい収益の柱になるような感じだったし、実際に多くの記事を目にした。その後は登場時の勢いもなく、頭打ち感が強い電子マネーだった。実際に僕も最近では会社に行く途中のセブン-イレブンに寄るケースも多いので、ケータイで『nanaco』を登録したものの、一度も使っていない。理由は登録決済カードが「IYカード」だけという制約条件。実際に登録した日のブログにもこう書いている。

2009-09-07 まずは利用してもらうことを優先しようよ feel the wind

インフラに近いサービスは如何に『オープン性』を打ち出せるか、かかっている。モバイルSuicaは登場時にはJR系の『Viewカード』が必須だったが、たしか1ヶ月後ぐらいには他社カードでも登録が可能になった。利用店舗の拡大、PASMOとの相互利用など段階はあるものの比較的柔軟な対応をしている、と感じている。
一方、セブン-イレブンの場合には『自社主義』に固執し過ぎたために八方塞がりになった感じである。特にEdySuicaなどFelicaを利用した電子マネー市場に後から参入したにも関わらず、『オープン性』を欠いたのは『誤算』というよりも『驕り』と言った方が良いのではないか。時代の流れを読み切れていなかった、ということだろう。