地域密着型『大衆スイーツ』 シャトレーゼ

昨日『大衆スイーツ』について書いたこともあり、ちょうど今日は『シャトレーゼ』に寄ったので『シャトレーゼ』について書いてみたい。
シャトレーゼは洋菓子を中心に製造し、FCベースの洋菓子店を展開する(採用情報を見ると、約450店舗)。洋菓子だけではなく、和菓子、アイス、パンなども提供しているのが不二家やコージーコーナーと違うところだ。またロケーションが駅を中心としたものではなく、住宅街と主要幹線の組み合わせで出店しているところにユニーク性がある。つまり中心は地元密着型、コンビニの商圏に近いのではないだろうか。また商品も価格も普段使いのものをラインナップさせて、限られた商圏の顧客を来店頻度で売上を作る構造に見える。
シャトレーゼのFC展開のきっかけになったのは、柏市の16号沿いに作った工場直売型の店舗で、随分と前の話である。この頃には実家に住んでいたので記憶にも残っている。この頃はスイーツよりも低価格のアイスの占める割合が高く、週末はかなりの車で駐車場が混雑し、16号の部分渋滞もあったぐらい。価格が安いということだけではなく、今ではスーパーで普通に売っている「ファミリーパック」のような販売形態が無かったので大量購入者には非常に人気が高かった。ただし、どちらかと言えば「安さ」が全面出ていて、「品質」はあまり押し出していなかった。そのため、僕の中でのシャトレーゼは「品質はともなく、安い」というイメージを20年ぐらい持っていたわけである。
実際に今のシャトレーゼは「価格」と「品質」の両方を強みにしている。僕が店舗で感じた点は、

  1. 必ずしもすべての商品が低価格なわけではない
  2. 洋菓子を中心としながらも和菓子を展開しているお蔭でカバーしている範囲が思いの外、広い
  3. 会員カードによるポイント制度を採用している(600万人規模のようだ)が十分なマーケティング活動に利用できていない

の3点で、いろいろ調べてみると洋菓子店のFC展開の他に破綻したレジャー施設(ゴルフ場やスキー場)の運営をしている。確かにレジャー施設では「食事」のレベルによる効果は大きいので、過去のノウハウを応用できれば相乗効果が期待できるのかも知れない。
今後はこの会員カードの顧客をどう育成していくかが鍵になると思う。今の時代にメールアカウントを必須項目にしていない、会員向けのサイトも存在しない、ポイントだけでインセンティブを考えていることを考えるとこの辺にも多くの課題がありそうだ。