自己啓発本よりもいいよ! 「セレンディピティの時代」 茂木健一郎

セレンディピティの時代 偶然の幸運に出会う方法 (講談社文庫)

セレンディピティの時代 偶然の幸運に出会う方法 (講談社文庫)

読み終わったのでちょっとコメントを。はい。茂木健一郎氏の「セレンディピティの時代」。本人も書いている通り、文体がまるで違います。僕としては普段の茂木さんの語り口の方が好きですが、初めて触れる方にはハードルが低く、多くの方に触れていただくことを考えると今回の方が良いのかも知れない。
実はこの本の最大のポイントは目次にある。ここの茂木さんのメッセージが集約されていて、後からチェックする時に非常に役に立ちます。こんな形でブログに書く時には本当に良いですね、感謝!。
茂木さんのメッセージの中でも一番の部分は「セレンディピティ・サイクル」という考え方。「行動」→「気づき」→「受容」のサイクル。で、一番重要なのは「受容」。そう、受け入れること。僕もそうだけど、自分と違う考え方とか文化はなかなか受け入れられないよね。そこを敢えて、「まず受け入れる」ことがポイント。ハードルは高いけど、自分で世界を狭めないコツ。少し僕なりの解釈を加えると、「受け入れる」の意味は「頭」ではなく「身体」で。理屈はで分かっても、身体がついていかないと相手には分からないし・・・。
不自由を受け入れなければ、「自由」はない!、というメッセージも共感した。書いてはいなかったけど、サッカーを考えると分かりやすい。敢えて手を使えないという「不自由」があるから、それ以外の「自由」に価値があり、創造性が生まれる。どんな世界にもレギュレーションは必要。
「続けることの意志」はセレンディピティと関係あるかどうかは別にして、大きな着眼点だと思う。ダイエットも英会話も始めるハードルの高さではなく、継続することで結果を生み出し、価値をもたらす。
僕は茂木さんの他の作品も読んでいるし(難しいのは別に)、ブログも読んでいるけど、違う茂木さんを見ているような感覚を受けた。あえてそうしているのでしょう。この作品はいろいろなチャンスを鏤められている作品なので、難しく考えずに多くの人に是非一度読んでもらいたい。中のメッセージにならって、僕のコミット。改めて、「赤毛のアン」を読んでみます。