「リインカーネイション 恋愛輪廻」 樹林伸
- 作者: 樹林伸
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/04/20
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (53件) を見る
本書のタイトルだけを見るとユーミンのアルバムを思い出す。25年以上前にリリースされたアルバムだが、タイトルだけではなく曲そのものも不思議な世界観があった。今でも偶に聴いたりする。話を本書に戻すと、4つの短編が収められていて、それぞれに関係性や関連性はない。本書のタイトルイメージのような作品に仕上がっているだけである。僕の中では4つめの「巡り逢ったことは、偶然じゃなかった」が気に入っている。話の中心が長崎であり、浦上天主堂や大浦天主堂、グラバー邸などはロケーションを含めて記憶されているので、ストーリー以上にイメージが広がっている。意外とこの短編がプロットで、ドラマや映画に発展しても面白いかも知れない。映画の短編連作で、主人公の現在、未来、そしてトラウマと描かれている過去を敢えて短編として切った形のストーリーを重ねて、共通のメッセージにするアプローチも面白い気がする。
そんな話はないですかね・・・。