「仕事と年齢にとらわれないイギリスの豊かな常識」 井形慶子

仕事と年齢にとらわれないイギリスの豊かな常識

仕事と年齢にとらわれないイギリスの豊かな常識

ちょっと前から気にはなっていたのに、何となく最後の一歩が踏み出せずに手にしなかったこの本。理由は特にないけど、僕とこの本の間には微妙な距離感が残っていた。
近頃、スローライフとはワークライフバランスなどの単語の多く飛び交っているので、読んだことがある人も多いと思う。比較文化論的な展開がされていて、ネット上の批評などを見ると賛否両論である。確かに極端に英国贔屓の立ち位置で話が展開されているけど、僕の中では「悪くない」という感じで受け止めている。
昨年秋と今年の2月に出張で英国に行ったこともあり、非常に理解出来る部分も多い。家族を非常に大事にする部分だとか、パブというコミュニティとか、仕事への価値観なども触れてみると学ぶべきことは多い。それにかつては失業率が非常に高かったのに、その危機を脱したエネルギーというか、仕組みも参考にすべきロールモデルだと思う。一方で、日本では実行するには難しい部分もある。効率をあまりにも優先し過ぎたために、社会インフラは都市部、特に東京中心のメカニズムになっている。東京がイレギュラーなのに、まるで東京が標準のような感じ。交通などだけではなく、教育などもそう。なんか、全然この本の話題に触れていない。これを読んで気になった人は是非読んでみて欲しい(いないと思うけど)。
2月に行ったブリストルって町は非常に気に入っている。かつて栄えた町らしいけど、古さと新しさが融合している。この本の中にも詳しくは出てこないけど、町の名前としては登場する。ちなみにブリストルの町はこんな感じ。奥に建っている高い建物はブリストル大学である。
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パブの感じはこんな感じで、サッカーの試合があると次々に人が集まる。
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いろいろな意味でもっと知りたいですね、英国を。