「ハバナ・モード (Men are expendable Vol.8) 村上龍
ハバナ・モード (Men are expendable (Vol.8))
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: KKベストセラーズ
- 発売日: 2005/06/25
- メディア: 単行本
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このエッセイを書いた時期は「13歳のハローワーク」から「半島を出よ」の間とのこと。「半島を出よ」にはものすごい情熱を感じるので、そのアグレッシブは感情をコントロールしながらのエッセイは想像以上に大変だったのはないだろうか。通常、どうしてもその時に一番関心度の高い考え方に引き摺られやすい。そこを出来る限り小説とエッセイは違うもの、というアプローチをしている。またこのエッセイのユニークなところは最初から読んでいくと時系列的に逆(つまり、タイムマシーンで戻っている感じ)になることである。意図的かどうかは分からないが、読んでいると不思議な感じである。
全体的には現メディアの不甲斐なさの指摘が挙げられる。これは村上龍が編集長を務めるJMMでも同様のことを感じる。報道の公共性を詠うのであれば、もっと突っ込んだ指摘をすべきだし、誰も望んでいないようなインタビューをしているのは全くの無駄であると指摘する。僕も同感で、そのためというわけではないが今はほとんどTVを見ない。時間の無駄にしか感じない。
高校生ぐらいの時期にこの本をテキストとしたディスカッションができるような授業が必要であると痛切に思う。