「しあわせのねだん」 角田光代

しあわせのねだん

しあわせのねだん

初めての角田さんの本。dancyuのコーナーを交代で担当していているので、気になっていた作家でもあり、試しに読んでみた。初めてトライするにはその作家さんの小説よりも、今回のようなエッセイの方が人となりがよく分かり、自分にフィットするのかどうかを判断しやすい。
この「しあわせのねだん」はまるでマスターカードの「pricelessキャンペーン」のようだ。1つの出来事に使った金額も出し、エピソードを付け加えていく。読み進めながら、「そうそう」と思うこともあれば、「そんな風に思うんだ」と感じて本から目を離してふと電車の窓から外を見つめてしまうような・・・・。読んで欲しいシチュエーションは、「寝る前に寝室で」というよりは外に持ち出して「いろいろなところ」で読んで欲しい。電車の中、喫茶店で、何かの合間に・・・・と。時々、自分の「しあわせのねだん」についても考えてみよう。そして何かに記録してみよう。ブログでも、手帳でも。この本を読んだ人の小説ってもの面白いかも。想像力豊かな人、お勧め。