「ビジネス版悪魔の辞典」 山田英夫

ビジネス版 悪魔の辞典 (日経ビジネス人文庫)

ビジネス版 悪魔の辞典 (日経ビジネス人文庫)

この本の中のどの言葉を読んでも、ふとニヤけてしまう。特にマーケティングは僕の仕事の中で一番密接な部分でもあるので特に「うまく表現している」と感じた。『DM』・・・「ダメモト」の頭文字。本当にそうとは思わないが、一般的なDMのほとんとはそう言う結果になるだろう。だって、送られてきたユーザのメリットが分からないメッセージは伝わらないから。具体的な例でいえば、カード会社の名前で来る保険の案内。世の中にはたくさんの保険会社があり、そのほとんどが直接ビジネスをしているにも関わらず、カード会社が代理店として案内してくる。カード会社経由のメリットは何か、が無ければ、「ちょうど検討していた人」といった交通事故の確率のような期待でしか成約に結びつかないだろう。
もう一つ、特にうまい表現と感じたのは『うれしい悲鳴』・・・需要が供給を上回ったときに使われるが、実際は需要予測に失敗し、多大な機会損失を生じたことを公言する表現。興味の琴線にふれた方はどうぞ読んでみてください。