「触身仏 蓮丈那智フィールドファイルII」 北森鴻

触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)

触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)

前回、北森作品を読んでから時間が経っているが本作も満足(ありがとうございます)。前作「凶笑面」と比べると蓮丈那智の魅力は幅が広がっている。描写が減った分だけ、感情記述が増え、ますます魅力的に見える。
今回も三軒茶屋のビア・バー(香奈里屋と思いますが)が一度、登場します。
土地勘の無い方に。文中で出てくる東敬大学のモデルになるような学校は狛江にはなく、狛江警察もありません。だから北森氏は書きやすいのでしょうか。でも歩いて多摩川の土手に行けたり、ということを考えると想定される場所は限定されますよね。しかしどのシリーズも完成度が高い。