下北沢で

友人と下北沢で待ち合わせ。Webの書き込みなどから駅近くの店をチョイス。これが大失敗だった。店に入った時に感じた雰囲気を素直に受け入れれば良かったのだが、妥協が不幸を招いてしまった。
地下にあるその店のドアを開けると、「ご予約ですか?」の一言。込んでるのか思いきや、店はガラガラ。プリントアウトしたクーポンを渡すとまるで偽札を見るように独り言をいう店員。ビールと友人は冷酒を頼むと冷酒が出てくるまで数分間も待たされ(待たされたあげく、席で冷酒をグラスに注ぐだけだったのだが)、それも0.5合。「あれ?利き酒?」と勘違いするほど。追加で違う冷酒を頼んだのだが、値段がよく分からない。友人は中座して戻ってきたら、そこに答えは集約されていたようだ。会計はさらにビックリで、いったいいくらの冷酒だったのか・・・・。「領収書は?」と聞かれ、「要りません」と答えるとそれっきり。普通、レシートはあるよね。
差別化や特長を出すためにこだわりや得意分野持つことは普通のことであるが、それはあくまでもサービス提供基盤があっての話。それが著しく欠けているとサービス業として成り立たないのではないか。二度と行かないが、きっと寿命も短いだろう。

気分を変え、「Bar SHINA」に。ここで完璧なアレキサンダーをいただいてから、あちこちの店でアレキサンダーをオーダーするようになった。バーテンダーさんの技術もそうだが、どうイメージするかによって提供されるものが違う。今日の一杯も素晴らしかった。やっぱりナツメグは必要ですよね。
しばらくすると年配の常連らしき人が一人で来られた。一度席に着きかけて、ふとコートに何かを取りにいき、改めて席に着くと、そこには美味しそうな黒ビールが用意されていた。その間、会話はない。
奥の男女にはBeefeaterベース、カウンター中央の男女にはシェイクの回数が少ないソルティドッグ。みんな満足した表情で帰って行く。魔法にかかったように。