偶然の出会いには学ぶべきことが多かった 『サイゼリヤ革命―世界中どこにもない“本物”のレストランチェーン誕生秘話』 山口芳生

"サイゼリヤ革命―世界中どこにもない“本物”のレストランチェーン誕生秘話" (山口芳生) 先にこれは書いておいた方がいいかなあ。本当のことをいうと、この作品は間違って買っちゃったんだよね。「そんなこと・・・」といわれるかも知れないけど、電子書籍だと…

「心の中で感じる周波数が違う」 8人の作家によるアンソロジー『あなたに、大切な香りの記憶はありますか?』

"あなたに、大切な香りの記憶はありますか? (文春文庫)" (阿川 佐和子, 角田 光代, 高樹 のぶ子, 熊谷 達也, 重松 清, 小池 真理子, 石田 衣良, 朱川 湊人) 記憶は案外いい加減なもので過去の出来事は意外と自分に都合が良いように格納されていることが多い…

昭和な世界にようこそ! 『道徳不要 俺ひとり』 白川道

"道徳不要 俺ひとり (幻冬舎文庫)" (白川 道) 売上至上主義、効率重視な世知辛い世の中だからこそ憧れる白川道の世界。ヒリヒリするような毎日を過ごしながらも一本、筋が通ったような生き方。そんな世界が繰り広げられるのが彼の小説の特徴である。しかし、…

ラーメンを食べようか、それともこの本を買おうか・・・悩む前に買った方がいいよ 『ラーメンと愛国』 速水健朗

今回はどんなテイストで書こうかちょっと悩んでる。前回のレビューは完全に本のテイストの延長だったので、今回同じように書くと結構堅めになってしまう気がする。そういう意味では「意識の変温動物」なのかも知れない。こんなことを書いているとまた前置き…

すみません、面白すぎてレビューで中身まで書けませんでした 『テレビは余命7年』 指南役

"テレビは余命7年" (指南役) この書籍は『本が好き!』から献本いただきました。 そう、共感。作り手が志を持って、本気で取り組んだものは、必ずや視聴者の心に届く。 視聴率より志。いや、志のある作品は、そのうち視聴率もついてくる。今はソーシャルメ…

あなたのその服って『やる気スイッチ』が入りますか?

夏前に断捨離でなにも感じない服を大量に処分したんだよね。結構な量で、そのほとんどはユニクロの服だった。その山を見た時に、「これから服を買う時は自分の心が感じないものは買わないようにしよう」と誓った。その後、最初に買った服はGAPなんだけど、…

紙の整理と心の整理をシュレッダーで

シュレッダーって大事な書類や機密書類を裁断するものって思っていませんか? 現象だけ捉えればそうなんだけど、実は心が整理されるというか、ストレス解消にもなるんですよ。20数年前にシュレッダーを売っている頃に使っていたトークの一つ。あ、これって…

選ばれたんだって! 杏里ソングにまつわるエピソード

僕の人生の半分以上聴き続けているアーティストが何人かいる。杏里もそんな一人。『オリビアを聴きながら』や『CAT’S EYE 』というメガヒットがあるけど、やっぱり好きなのは作詞:吉元由美 作曲:ANRIによる作品たち。詞が、曲が、声が・・・ではなくて、…

メモで大事なのはそこじゃないでしょう 『仕事は「捨てメモ」でうまくいく』 相葉光輝

"仕事は「捨てメモ」でうまくいく" (相葉光輝) いつもお世話になっている『本が好き!』からのメールに「書評コンテスト」なるものが書かれていて、思わず脊髄反射で購入した。中身も目次も一切見ずに・・・。結果は、超イマイチだった。一つは役に立つこと…

世間一般で言われていることが正しいとは限らない 『本の現場』 永江朗

"本の現場―本はどう生まれ、だれに読まれているか" (永江 朗) 毎日のように読んでいる本、でもその本を取り巻く環境については知っているようであまり知らない。まあ、知らなくても本を読んで楽しむことはできるし、好きな本屋さんに足を運べばいくらでも新…

読み手がいて初めて成り立つストーリー 『どちらかが彼女を殺した』 東野圭吾

"どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)" (東野 圭吾) 推理小説の一番の蜜は謎解きをして犯人を突き止めることだろう。トリックを見破り、アリバイを崩し、運命としか言いようがない偶然などが重なりストーリーはドラマ化していく。定石というか、一番基本と…

『中む食堂』のキャンドルナイト

『見せたいところだけを見せる』通常の照明ではなく、キャンドルライトを使った時の効果である。最近お世話になっている『中む食堂』のイベント「キャンドルナイト」で思ったこと。 『中む食堂』は僕の地元で美味しい料理(ほぼ沖縄モード)と泡盛(他のお酒…

マーケティングの本と思いきや、進化心理学の本だった 『友達の数は何人?』 ロビン・ダンバー

"友達の数は何人?―ダンバー数とつながりの進化心理学" (ロビン ダンバー) この書籍は『本が好き!』から献本いただきました。 久しぶりに苦労して読み終えた一冊かも知れない。ページ数でいえば250ページ程度なので決してボリュームが多いわけではない。さら…

「成功」ってなんだろうか・・・ 『人生を変える!夢の設計図の描き方~1年後に「自分らしい生き方」ができる方法』 鶴岡秀子

"人生を変える!夢の設計図の描き方~1年後に「自分らしい生き方」ができる方法" (鶴岡 秀子) 「成功」、「夢」、「習慣」って自己啓発本によく使われるキーワードだよね。僕もこれまでかなりの数、この分野の本を読んできた。ちょっと食傷気味になったので最…

これは良書、経験からのメッセージは心の奥に伝わる 『「まわり道」の効用 -画期的「浪人のすすめ」』 小宮山悟

"「まわり道」の効用――画期的「浪人のすすめ」 (講談社プラスアルファ新書)" (小宮山 悟) 正直に言えばそんなに期待はしていなかった。手にした一番の理由は高校の一つ上の先輩だから・・・程度。しかし読み進めているうちに、「これ、意外といいかも!」(…

ビジネス以外でもたくさんヒントはあると思うよ 『ユダヤ人大富豪の教え -ふたたびアメリカへ篇』 本田健

"ユダヤ人大富豪の教え ―ふたたびアメリカへ篇" (本田 健) この書籍は『本が好き!』から献本いただきました。 米国でお金に関する手ほどきをユダヤ人のゲラー氏からうけ、自分のビジネスを立ち上げ、順調に成長していたケン。実はそう見えていただけで、本…

受付の効用

仕事柄、いろいろな会社に訪問することが多いんだけど、最近は受付嬢がいるオフィスはめっきり少なくなっていますね。昔はモデルと見間違うほどの美女を置いてる会社もありました。現在は電話機がちょんと置かれていたり、警備員の方が受付を代行する会社も…

3作目は経済小説という枠を超えている 『レッドゾーン』 真山仁

"レッドゾーン(上) (講談社文庫)" (真山 仁) ハゲタカ、そして「ゴールデンイーグル」の異名を持つ男 鷲津雅彦が帰ってきた。かつて「日本を買いたたく」と豪語した鷲津に新たな敵が現れる。これまでとは違う世界規模での戦い、そしてそのターゲットにされ…

#abk1_1 概念モデルという考え方 『誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論』 D.A.ノーマン

"誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)" (ドナルド・A. ノーマン, D.A. ノーマン) 長谷川恭久さんが立ち上げた「Automagic Book Club」に乗っかってみよう、ということでD.A.ノーマンの『誰のためのデザイン? 認知科学者のデ…

10作目はこれまでの作品の総決算 『絆回廊 新宿鮫X』 大沢在昌

"絆回廊 新宿鮫Ⅹ" (大沢在昌) 「だって、あんたは新宿鮫なんだぜ」 晶のこの言葉が新宿鮫第十作目『絆回廊』のすべてを物語っている。これまでの鮫島が過去に終止符を打つ。そして新しい展開へと。 この『絆回廊』はこれまでの作品と違い、かなり過去のエピ…

割り切れないいろんなものがあって「現実」なんだよね 『まほろ駅前多田便利軒』 三浦しをん

"まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)" (三浦 しをん) 試しにGoogleで「便利屋」と入力して検索したら約2450万件という結果で、Google Adwords(入力した言葉に対応した広告ね)も上にも横にも表示され、結構入札されているのが分かる。つまり「便利屋」のニー…

本当に激安がいいのか、って考えさせられる 『1円家電のカラクリ0円・iPhoneの正体―デフレ社会究極のサバイバル学』 坂口孝則

"1円家電のカラクリ0円・iPhoneの正体―デフレ社会究極のサバイバル学 (幻冬舎新書)" (坂口 孝則) 『最初の取引だから特別価格で・・・』ここ数年ずっと違和感を感じた台詞なんだよね。特別価格=ほぼ利益がない、あるいは今回は利益が無くても・・・というニ…

ただのカラクリ暴露本じゃない 『ゴルフ場のカレーはなぜ高級ホテル並みの値段なのか』 嶋崎潤一

"ゴルフ場のカレーはなぜ高級ホテル並みの値段なのか (幻冬舎ルネッサンス新書 し 2-1)" (嶋崎 潤一) 本書のまえがきに 多くの社会や経済での出来事も実は不動産の切り口から見るとまるで違って見えたりもしますし、社会経済も世界も、実は不動産から見なけ…

mixbeatは何をするところなんだろう

3年前から関わっているmixbeatの4期生の募集が始まっています。実はこれまでに比べて反応が鈍い。要因はいろいろあると思うけど、セミナーや勉強会がすごく増えたりしているなど外的要因だけではないと思っている。でも、何となくうまく表現というか説明がし…

『天使はモップを持って』 近藤史恵

"天使はモップを持って (文春文庫)" (近藤 史恵) きっとどんな地域の学校にも都市伝説やら怪談話などがあって、小さい頃は興味津々という気持ちとちょっと怖いって気持ちが入り交じりながら友達と噂話をすることが楽しかった出来事の一つだと思う。大人にな…

正直にいいます、今回も泣きました 『キネマの神様』 原田マハ

"キネマの神様 (文春文庫)" (原田 マハ) すみません、また泣いてしまいました。でもね、いつもの本を読んで流した涙ではなくて、映画館でいい映画を観た後に流す涙だった。エンドロールが流れ、バックで音楽が聞こえる中で心地いい疲労感と「この状態の顔は…

頭の中にあった「編集」の定義が整理された 『編集進化論 -editするのは誰か?』 仲俣暁生+編集部

"編集進化論 ─editするのは誰か? (Next Creator Book)" (フィルムアート社) この本は千駄木の往来堂書店に行った時に購入した一冊だけど、昨年の後半ぐらいから気になっていた『編集』というキーワードを見事に言い当てている内容だった。どんどん新しいメ…

蓮丈那智の魅力を分析してみると 『凶笑面』 北森鴻

「GWには普段できていない読書をしよう」と思った人は多いと思うけど結果は如何だったのでしょうか。なかなか普段できていないことを連休だからといって実行しようと思っても難しいと思います。それよりも過去に読んだ作品をもう一度読み返す機会にした方が…

『byflow』を使ってみたけどサービスとしては微妙かな・・・

『byflow』を約2週間ぐらい使ってみたけどちょっと微妙だなあ、というのが正直な感想。着眼点はなかなかいいんだけどね。これまでのレコメンドエンジンにあるようなモノ同士の併買をベースにした協調フィルタリングではなく、『人』のソーシャルグラフをベー…

小説を楽しみながら自分自身を再点検する 『カナリヤは眠れない』 近藤史恵

"カナリヤは眠れない (ノン・ポシェット)" (近藤 史恵) 近藤史恵さんの作品を最初に読んだのは『サクリファイス』が本屋大賞の候補にノミネートされている時に版元の新潮社の方に一押しされて読んだのが最初だったと思う。『サクリファイス』の完成度が高か…

一冊の本の中で気になった部分を紐解くと・・・

音楽や本の世界で新しいアーティストに触れる、新しい作家に巡り会う、そしてそれが自分自身の感覚にフィットするにはちょっとした冒険が必要かも知れない。偶然手にした本の中に書かれた一行が妙に気になり、その糸をたぐってみたら面白い結果に繋がる。今…

20年以上前の盆栽の記憶

BK仲間の@7_nanaのツイートを見て昔を思い出した。 内容はこれね。 20数年前、社会人として最初の会社の社長の趣味は盆栽だった。創業者であり、会社の株式を公開ばかり、そして時代はまだまだバブルのまっただ中。趣味が高じて、というとあまりいいイメージ…

『編集』ってなにも本や出版だけの話じゃないよね

昨日は『zonostyle』の倉園さんと一緒に美味しい料理をいただきながら『編集』談義に。『Nozbeクリエイティブ仕事術』と『Nozbe』、そして『GTD』の関係で僕が思うところからスタートさせていただきました。以前にこのブログでも書いたけど、『Nozbe』は素晴…

これが大学の授業のテキストだったら楽しいよね 『亜玖夢博士の経済入門』 橘玲

"亜玖夢博士の経済入門 (文春文庫)" (橘 玲) この本は2つの側面があり、経済学の初級者〜上級者まで満足させられる貴重な一冊であることは間違いない。この春に晴れて経済学部(社会学部でもいいと思う)の学生になった人には退屈な授業よりも分かりやすく、…

算数は企画的発想を育むか

小学校4年生の娘から「お父さん、覆面算できる?」と言われ、小学校1年生の3学期(1、2学期は3段階評価だった)から中学卒業まで算数・数学は「5」以外取ったことが無かった自負があるので気軽に「どの問題?」と聞いてしまった(ちなみに高校の数学はそれま…

今回の災害とは関係なく多くの人に読んで欲しい 『災害がほんとうに襲った時――阪神淡路大震災50日間の記録』 中井久夫

"災害がほんとうに襲った時――阪神淡路大震災50日間の記録" (中井 久夫) この書籍は『本が好き!』から献本いただきました。 ちょうどその時は東京湾に浮かぶ船の上だった。当時の会社のイベントで前日の夜から東京湾クルーズで接岸間近の時間にかなりの騒ぎ…

そこは異次元空間だった 千駄木「往来堂書店」

『東京ブックナビ』を見ながら書店巡りの計画を考える中でとても気になっていた店『往来堂書店』に行ってきた。古書を中心に特徴を出す書店が多い中、いわゆる新刊書で特徴を出し、勝負しているお店。出版業界では有名なお店らしい。 最寄り駅は東京メトロ千…

10年経っても古びない 『急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則』 マルコム・グラッドウェル

"急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1)" (マルコム・グラッドウェル) マーケティングや企画に携わっている人、ソーシャルメディアに興味がある人で未読の方は是非一度目を通していただくことをおすすめ…

美しいものを見続けること 『イーオン・フラックス』

たまたまTSUTAYAでSF系の何かをみたいなと思っていて手にした。それほど期待はしていなかった作品なんだけど僕の中ではかなり『当たり』だった。まず映像が非常にきれいなことが大きい。映像全体もそうだけど、主演のシャーリーズ・セロンがすこぶるいい。彼…

親子で楽しめるよ 『ちあき電脳探偵社』 北森鴻

"ちあき電脳探偵社 (PHP文芸文庫)" (北森 鴻) 僕の中には何人かの天才作家にリストアップされた人たちがいる。北森鴻はその一人であり、彼の作品はもう生み出されることはないという事実を考えると残念でならない。料理を描かせたら読み手を『食べたい!』と…

タイトルとは裏腹に事件の真相は深いところに 『違いのわかる渡り鳥』 クリスティン・ゴフ

"違いのわかる渡り鳥 (創元推理文庫)" (クリスティン・ゴフ) この書籍は『本が好き!』から献本いただきました。 この作品はシリーズものの第二作目の位置付けだけど、十分に単独で楽しめるのでまずはご安心を。主人公はコロラド州エルクパークでドラモンド…

iPhoneで写真を撮り続けて少しだけ写真が分かってきた(かな)

連日、本のレビューを書いているのも芸がないので(実は読み終わっている本が結構あり、積まれている本を見ながらちょっと気になっているんだけど)、今日は写真のことについて書くことにするね。 去年の夏に三井公一さんのiPhoneによる写真を見てから基本的…

書店巡りのお供に 『東京ブックナビ』 東京地図出版編集部

"東京ブックナビ" (東京地図出版編集部) 旅行用ガイドブックを除けば、ある特定の目的のために編纂されたガイドブックはぴあマップが最初じゃないだろうか。映画やコンサートが好きな人にとって必要な情報は位置情報だけではなく、会場のサイズや座席レイア…

GTD x Nozbe x 実践の繰り返しのために 『Nozbe クリエイティブ仕事術』 倉園佳三&できるシリーズ編集部

"できるポケット [公式ガイド] Nozbe ノズビー クリエイティブ仕事術" (倉園 佳三, できるシリーズ編集部) この本のレビューを書くのは正直難しい。なぜなら内容の良し悪しだけで完結するものではなく、GTDを理解し、Nozbeの機能をわかった上で、『実践』…

人間関係が生み出すドラマ、として読んでみるとさらに面白い 『境界殺人』 小杉建治

"境界殺人 新装版 (講談社文庫)" (小杉 健治) 以前に読んだ小杉作品で今回と同じように土地家屋調査士を主人公にした本書をずっと読みたいと思っていた。が、意外なことになかなか書店になく(同じようにブックオフなどにもなく)、ずっと僕の中で「候補」の…

書店巡りをしている中で

「灯台下暗し」にならないよう、近所のブックカフェ(古本+カフェ)に行ってみた。存在は随分と前から知っていて気にはなっていたんだけど、どこか第六感というのか、かき立てる何かを感じなかったので足を運んでいなかった。ちょっと時間が空いたので、その…

子供にとっての予習・復習の将来

子供の頃は納得がいく理由を得られず、大人になってから経験でその意味が分かることは結構多いと思う。最近では子供の頃によく言われた『予習・復習』の意義を痛切に感じている。僕の子供時代は宿題はともかく、それ以外の勉強(いわゆる家庭学習っていわれ…

『レンブラント 光の探求/闇の誘惑』を見て

上野の国立西洋美術館で開催されている『レンブラント 光の探求/闇の誘惑』に足を運んでみた。特に美術に関心があるわけではなく、どちらかといえば北森鴻の作品にたびたび登場する彼の名前が記憶にあり、なんとなく気になっていたので実際に作品を見ること…

近所の道路に出来たポールを見ながら

何かを実現しようとする時にそれを機能でカバーする必要はない。それは人間は目で見えたものが意識されるわけではなく、脳で理解したものを判断するからだ。たとえばスーツ姿で新橋の駅前を彷徨いても周りの人と区別されないから事実上透明人間になることが…

初期の白川作品に漂う緊張感を今ここに 『祈る時はいつもひとり』 白川道

"祈る時はいつもひとり〈上〉" (白川 道) 1000ページを優に超える大河は睡眠を妨げ、いまちょっとした疲労感と興奮の後味だけを残している。ハードボイルド、経済小説、恋愛、友情などカテゴリーやラベルは全く意味がなく、単に白川道作品ですべての説明がつ…